Mybestpro Members

菊地茂プロは河北新報社が厳正なる審査をした登録専門家です

自分は誰に仕えているのか

菊地茂

菊地茂

 本日は午前中、財団法人仙台国際育友会の理事会に出席し、午後は宮城県教育庁主催の協働教育ネットワーク研修会に参加いたします。

 今日は、前島誠先生のことばのご紹介です。
 
 わたしは主(ヤハウェ)、あなたの神。
 エジプトの地、奴隷たちの家から、あなたを導き出した者。 [申命記・5章6]

 十戒は聖書で二回、出エジプト記・20章と申命記・5章に同じ形で語られます。後者の違いは、安息日を守る理由、隣人の家と妻の逆配置の、畑の挿入の三点でした。試みに聖書を開いて比べてみてください。
 引用句は神の自己紹介―ご自分の名前と解放者であることの宣言、全体の第一戒に当たります。後のキリスト教は、これを十の内には数えていません。文体が掟の形ではないこと、また奴隷状態からの解放という中身がユダヤ人にだけ関わるできごとと受け取られたためでしょう。
 「奴隷」をヘブライ語で〈エベド〉と言います。古代では「信頼のおける使用人」というニュアンスがありました。自分のことをへりくだって、「エベド」と呼ぶ言い方もあります。引用句の場合は外国人奴隷を指し、最も隷属性の強いケースでした。
 人は状況に囚われがちな存在です。体面にこだわり、格好をつけるのに汲々とする。それに囚われている限り、奴隷の立場になっていると言わざるを得ません。
 どうすればそこから自由になれるのか、聖書は教えます―主にのみ仕えよ、と。
 自分が日頃仕えているものは何なのか、時には考えてみたいものです。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

菊地茂プロは河北新報社が厳正なる審査をした登録専門家です

プロのおすすめするコラム

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

人との関わりを大切にする法律のプロ

菊地茂プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼