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休日はすべての人が平等に

菊地茂

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 本日は、ヴェネチアを視察いたします。

 今日は、前島誠先生の言葉のご紹介です。

 安息日を覚えて、これを聖別せよ。六日のあいだ働いてあなたのすべてのわざをせよ。七日目はあなたの神、主の安息日であるから、なんのわざもしてはならない。あなたも、息子も、娘も、男女の奴隷も、家畜も、あなたの門の中にいる寄留者も同様である。  [出エジプト記・20章8-10]

 有名な十戒の条文の一節です。いまでこそ、週一回の休日は当たり前のことになっていますが、昔はそういうものはありませんでした。ですから、安息日の制定はユダヤ人の偉大な発明といってよいでしょう。
 この日には、生活の糧を得るための一切の仕事、旅をすること、火を使うことなどが禁じられました。たばこを吸ったり、炊事のために火を使うこともいけないわけです。こうしてユダヤ人は、この日を文字どおり聖別して生きてきました。
 安息日の意味は、一切の人間の秩序を取り払って、皆で神の秩序に入ることにあります。ですから、右に引用した句にあるように、主人と奴隷というような人間世界の秩序は、この日ばかりは無効となるのです。神の秩序のなかでは、すべての人は平等であり、日常の重荷から断ち切られて、「主の平和」に包まれるというのです。

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