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優柔決断

菊地茂

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 本日は午前中、永住許可申請と国籍帰化許可申請に関するご相談をお受けいたします。また午後は、NPO法人シャロームの会で新しくオープンいたします「キッチン・ハーモニー・ポコ」と「オリーブ・ガーデン」の開店準備の打ち合わせに出席いたします。

 今日は、長嶺由宇先生の言葉のご紹介です。

 あの3.11巨大地震から1年以上が過ぎました。震災後、東京にある各国の大使館の一時閉鎖、また東京脱出が相次ぐ中で、東京から避難しなかった国がオランダでした。駐日オランダ大使館のフィリップ氏は、東京にとどまった理由について、①オランダ政府からの情報で、原発事故による放射線量は、医学的に東京在住の人々に影響を及ぼすレベルに達していないこと②関東在住の約700名のオランダ人のためにも、撤退はすべきではないこと③日本とオランダの400年以上の関係を鑑み、事態が悪化した時にとどまることも『トモダチ』の証だと考えたこと、の3つを挙げています。
 しかし、最も注目すべきことは、オランダ政府は客観的情報を大使館に提供しましたが、最終的決断は大使館に委ねたところです。それを受け大使館は、阪神・淡路大震災を経験しているスタッフを加え、24時間体制の危機対応チームを結成し、陣頭指揮をとりました。フィリップ氏は本国の客観的な情報をもとにしながらも、全体を意識しつつ、現場での自立的な判断と実践を行ったのです。
 ここに目指すべき真のリーダー像を学ぶことができます。リーダーは現場を知り、現場で包括的判ができることが問われます。さらには大きな責任の伴う最終的な決断を下すことのできる強さが必要です。現場での客観的な情報もしっかり見極めつつ、また、規則面やハード面に固執することなく、その時その時に応じて、柔軟に対応し、決断していく「優柔決断」の姿勢がこれからの私たちに求められています。

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