仙台の行政書士より241125心のメッセージ
今日は、金藤晃一先生の言葉のご紹介です。
あるお寺の前を通りかかるとこんな言葉がかかげてありました。『地獄はありません。造りさえしなければ、』。思わず立ち止り、しばらく考えさせられました。ちょうど深い落ち込みの只中にいる人たちのカウンセリングが続いていたのですが、この言葉がそのクライエントの方々の心を言い当てているように思えたのです。私自身その傾向が強いのですが、問題が起こると、物事を真剣に捉えすぎるあまりに、自分ではコントロール不能な非常事態が起こったかのように感じてしまい、深く落ち込むのです。本当はそこまで落ち込む必要がないのに、自分で造りあげた地獄絵図に、自分で入り込み、そこから出られないと確信してしまうのです。
真の問題は、それを自分で描いた地獄絵図だと気がついてないことです。ご本人は、真の地獄にいると思っているわけですから、最初我々カウンセラーは十二分にそのお辛さ、苦しさを共感しながら、お話を伺います。しかし、カウンセリングを続けていく中で、クライエントの方に変化が起こります。「今自分のいるこの状況は、地獄ではなく自分で書いた地獄絵図なのだ」と気がつかれるのです。そのときの変化していく様子は、カウンセラーにとってもっとも興奮する瞬間です。
それは、自分で自分を地獄から救い出した瞬間なのです。時折立ち止まって、自分の中に地獄を造っていないか点検したいものですね。