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伝える力2 何を語るのか

菊地茂

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 本日は午前中、先週私が関わり設立申請をいたしました一般社団法人の役員の方々と宮城県庁へあいさつにお伺いいたします。午後は、NPO法人設立申請と一般財団法人設立申請のご相談をお受けいたします。


 今日は、田中信生先生の言葉のご紹介です。


 伝える力というテーマでご一緒していますが、前回、「何を言うかではなく、誰が言うかが重要だ」と申し上げました。ただ「語り手次第」と言われると、つい怯(ひる)んでしまう方もおられるかもしれません。人は、努力すればするほど、語っている事柄と自分の実体との距離感を実感するものです。努力しなければ、自分の二重性(本音と建前が違うこと)にも気づきませんが、本気で生きていると、「自分は語るにふさわしくない」と尻込みしてしまうのです。
 「語り手次第」も真理ですが、その真理が表面とするならば、その真理の裏側にある、「誰が語るのか」は問題ではない、「何を語るか」である、という一面を忘れないでおきたいものです。黄金は、王様が持とうと、学者が持とうと、子どもが持とうと、その質には代わりがないように、メッセージが伝わり、人が応答し、動き出すのは、語り手が真理を語る時です。
 「私には、あなたにこのように語る資格も、実体もありません。しかし、これは真理です」と、謙遜にかつ大胆に語るときに、不思議なことに、相手とともに、確かさ、真理の前に立つことができるのです。謙虚にかつ大胆に、真理を語るならば、誰が語ったとしても、相手に確実に着実に真理が届きます。


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