仙台の行政書士より241125心のメッセージ
本日は、建設業許可申請と株式会社設立に関するご相談をお受けいたします。
今日は、田中信生先生の言葉のご紹介です。
お坊さん達の集いに講演で招かれたことがありました。参加して下さった若いお坊さんが、私にこういうお話をしてくれました。修行の一貫として、托鉢に出られたそうです。托鉢とは、修行僧が、鉢を持って市中を歩き、他人の家の前に立って施しの米や金銭を受けて回ることです。
ある大きな旅館に立ち寄った時のこと、袈裟を着て、御布施をお待ちしていました。従業員の方々は、どうしていいか分からず、少々あわてておられた様子だったそうです。するとおかみさんが出て来て「あんたたち、何やっているの。こういう人たちは、お金やらなきゃ帰らないのよ」と言って、ボンと十円玉をそのお坊さんが持っていた鉢の中に放りいれたそうです。お坊さんは、それをうやうやしく頂戴し、袋に入れました。でも帰るときに、なぜか涙が出て仕方なかったとおっしゃいました。
自分は出家し、世俗から離れるために、何もかも捨ててこの道を選んだはずだった。見栄やプライド、そんなものはとうに無くなって自分には無縁だと思っていたのだけれど、「悔しい、悲しい」と思う自分が自分の中にまだまだある事を痛感したそうです。
等身大の自分に出会うときは、時に辛いことがあります。でも「こんなはずじゃなかった」と責めるのではなく、「こんなはずだった」と認めることこそ人生の真の修行です。