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感情労働

菊地茂

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 本日は、顧問をしております会社で「建設業法」に関わる研修会で講師としてお話をさせていただきます。

 今日は、金藤晃一先生の言葉のご紹介です。


 「感情労働」という言葉があることを知りました。これは、「感情社会学」の創始者アーリー・ホックシールド博士の言葉です。さらに、博士は「19世紀の工場労働者は『肉体』を酷使されたが、対人サービス労働に従事する今日の労働者は『心』を酷使されている」と言っています。
 「お客様に喜ばれること」は商売の基本です。また「人から喜ばれること」は、豊かな人間関係のカギです。しかし、そのために過度に相手に合わせすぎ、感情労働をしすぎると、人生のどこかでそのツケを払うことになります。肉体労働をしたら休息を取って体を休めるように、感情労働をしたら同じように感情を休ませる必要があると思います。
 対人関係で気疲れをした後は、一人になって自分の感情を味わうことをお勧めします。ポイントは「人がどう感じているか?」ではなく、「自分はどう感じているか?」に焦点をあてることです。人によっては、自分が何を感じているかさえもなかなか分からないことがあります。自分の感情が分からないほど、感情労働をしてこられたということなのでしょう。そんな時は、信頼のおける人に話を聞いてもらうと良いでしょう。そして、最後に人ではなく「自分が喜ぶ」ことをすることです。「感情労働」をしている方への処方箋です。



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