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制約と個性

菊地茂

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 本日は、ビジネス実務法務講座の講師としてお話をさせていただきます。

 今日は、田中信生先生の言葉のご紹介です。

 
 制服が、「個人の個性・持ち味を生かさない」として反対された時期がありました。しかし、また新たに見直されているのはんぜだとお思いになりますが?
 実は、制服を着た時にこそ、逆に、その人の個性が鮮やかに見えてくるからです。看護婦さん、警察官の方々など、私服の時には、むしろ個性は見えないことが多いものです。それらの方々が制服を着る時、その仕事ぶり、その心の輝きがよく見えるのです。なぜなら、「制服」という型に入れても、その人の内からあふれ出て、にじみ出てくる、その人ならではの持ち味、お人柄があるからです。それが、その人本来の個性です。
 あなたも、様々な制約の中に生きておられるかもしれません。時に不自由を感じるかもしれません。しかし、そこに収まりきれず、そこからあふれ出すあなたのすばらしさ、この世界で唯一無二の「あなた」という存在が、今日も輝き出ることでしょう。
 建築家・隈研吾さんがこう言っておられました。「がんじがらめの中に実はいろいろなヒントがあるんじゃないか、いい味にするためのヒントがあるんじゃないかなって思えるんですよ。土地だったり、実際に使う人だったり、色々な気持ち、不満を聞き、プロジェクトに生かす。そうやってプロジェクトの強さにしていきたいという気持ちがあるんですよ」。制約の中にこそ、その人ならではの世界が広がります。


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