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下から目線

菊地茂

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 本日は、ビジネス実務法務講座の講師としてお話をさせていただきます。


 今日は、金藤晃一先生の言葉のご紹介です。


 「あの人っていつも上から目線で話すんだよね~」。「『あなたのためを思って言ってあげてんのよ』ていう言い方そのものが、上から目線じゃないですか。それがいやなんです。『そんなの自分のためだろ』って言ってやりたいです」。「あの人と話していると、会話じゃなくなるんですよね。説教になる。あちら説教する側、こちらされる側。たわいもない話でもハッと気づくと、完全に上から目線でバンバン言ってくるんですよ」。
 最近カウンセリングの中で聞こえてくるのが、この『上から目線』という言葉です。交流分析でいうと、この『上から目線』とは「対人関係における『自己肯定、他者否定』の構え」と言えると思います。
 この点について、私自身とても気をつけています。「金藤さん、うちの子が不登校です。どうしたらいいでしょうか?」と尋ねられると、つい色々アドバイスをしてしまうもの。しかし、それが続くと自分でも気づかないうちに、「上から目線」で話しているときがあり、ドキッとします。
 心しているのは、「下から目線」でお話をお伺いするということです。「あなたのお話を聴かせていただけるなんてもったいない。ありがたいことです」という思いで、相手を見上げるように、さながら拝むように聴かせていただくと、相手の方は確実にエネルギーを得て現場に帰って行かれます。すべての対人関係に言えることですね。


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