正義が行われるために

　銀から、かなかすを除け。そうすれば、練られて良い器ができる。王の前から悪者を除け。そうすれば、その王の座は義によって堅く据えられる。（箴言25：4～5）

　エミ・カミケルの著者の中に意味深いたとえ話があります。彼があるときインドの鍛冶屋に行って「あなたがこの金の練金するときそれが純金になったことをどうして知りますか？」と聞きました。鍛冶屋が笑って言うには「はい、金属に顔が映って見えるまで練金します。不純物が混ざっているときれいに写りません。」と答えました。
　銀から金カスを取り除いて始めて用いることができるように、王も自分の周りから不純物のように奸臣たちを取り除くとき、王位が堅固になります。権力の周囲にはいつも狡猾な人が集まってきます。権力の陰で私利私欲を満たそうとしてあらゆるへつらいをする彼らをそのままにするなら、民を搾取し不平不満を行うでしょう。そうなると国民の心が揺れて社会が不安定になります。そのような社会では、力の強い者が力の弱い者を踏みにじり、財力を強奪し、社会の秩序を崩し、正義も消え去ってしまいます。しかし、国民を愛し国に忠実な忠臣たちと共に純粋に国事を議論し統治する王は、王位が堅固です。



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