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本質を磨く

菊地茂

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 本日は、精神障がい者の就労支援の研修会に参加するため、昨日に続いて上京いたします。

 今日は、田中信生先生の言葉を紹介いたします。

 かつて減反(げんたん)政策で、丹精込めて育てた稲を青いうちに刈る農業従事者から「自分の命を刈っているようだ」と伺ったことがあります。世界には、お腹いっぱい食べることのできない人が三分の二もいるというのに、飽食の日本。賞味期限の改ざんなどの問題も起きてきています。決して改ざんを良しとするのではありませんが、多少味は落ちても、十分食べることのできる物を捨てる我が国の現状はいかがなものかと思います。
 一方、あるお店で、賞味期限切れの品物を「もったいないから」と思い、一日延ばして売ったというニュースがありました。問題の本質がすり替えられているように思えてなりません。儲けることが目的でごまかすことは言語道断です。ただ、「物を大切にする」という本質を忘れてはなりません。忘れてしまうと大切なものがどんどん捨てられていく気がします。
 現象面だけで物事を見るのではなく、本質を忘れないようにしたいものです。今は厳しい時代と言われます。でも厳しいからこそ、本質が問われ磨かれていきます。本質を見分ける目を磨くと同時に、自分自身の本質も磨いていきましょう。

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