問題ではなく関係を見る

2010年12月23日

コラムカテゴリ：法律関連

　今日は、金藤晃一先生の言葉をご紹介いたします。

　娘さんの問題でいらしたあるご夫婦のカウンセリングでの出来ごとです。奥様の話を聞いた後に、ご主人の話をお伺いすると、「我が家は妻が言った通りの現状なんですが、補足しますと○○ということもあります。そもそも、私が仕事一辺倒だったのがいけなかったかと思うんです」とおっしゃいました。すると奥様が「あなたは分かってないようで、ちゃんと分かっているのね」と一言。すると「俺だって、ちゃんと分かっているよ」とご主人が返されました。そのやりとりがとてもユーモラスで、私は思わず笑ってしまいました。すると和やかな雰囲気になりました。
　カウンセリングが終わった後に、奥様が一言。「結婚して25年ですが、私はこの主人のこと本当に知らなかったんだなと分かりました。家にいる時は気づかなかったんですけど、金藤先生の前にいるこの主人は、ちゃんと分かっているし、まぁいい夫ですね」。するとご主人が茶目っ気たっぷりに「やっと分かった?」と一言。みんなで大笑いしたことを忘れられません。その後もカウンセリングは続き、ご夫妻の関係が少しずつ温かいものに変わっていきました。しばらくすると娘さんは、自立していきました。
　子どもさんは親の人間関係を見て敏感に反応します。問題を見る前に関係を見る。関係が変わると問題が消える。カウンセリングでよく遭遇する現象です。

この記事を書いたプロ

人との関わりを大切にする法律のプロ

菊地茂（シャローム行政書士事務所）

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