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チャンスは嵐の中にある。

菊地茂

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 本日は午前中NPO法人シャロームの会で心の相談をお受けし、午後も同じくシャロームの会「太陽とオリーブ」で、第4回オリーブサロン「仙台の古い町並発見」と題しての会合があります。

 今日は、田中信生先生の言葉をご紹介いたします。

 アメリカの同時多発テロ直後の話です。世界的に有名なバイオリニスト、イツァーク・パールマン氏はパリに招かれていました。ところが、テロの影響を受けて、著名な人々が飛行機での移動を差し控えていたため、パールマ氏もその講演会をキャンセルしました。そこで、代役としてアメリカのヒラリー・ハーン女史が演奏することに成りました。
 当時、よほどクラッシック音楽に詳しい人でない限り、彼女の名前を知っている人はいませんでした。ハーン女史は、みんなが飛行機に乗ることを敬遠する中、アメリカから飛行機でパリに行きました。「かなり度胸がすわっている人らしい」と人々が想像していましたが、舞台に立った彼女は人々の想像以上に輝いていました。
 世界的バイオリニストのパールマン氏の演奏を期待していた観客。普通は、代役と聞けばがっかりもし、代役に対して厳しい評価をするものです。そのような状況の中、ハーン女史は堂々とステージに立ち、観客がその姿に圧倒されるほどでした。
 彼女は、代役という意識で立ったのではなく、「これが私にとってのビッグチャンス」ととらえ、見事にそのチャンスを自分のものにしたのです。私たちもいつチャンスが訪れてもいいように、チャンスにそなえていきましょう。往々にしてチャンスは、試練や人生の中にあるものです。ハーン女史のように勇気をもって、そのチャンスをつかみたいものです。


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