仙台の行政書士より241122心のメッセージ
昨日に引き続き仙台経済界掲載文章をご紹介いたします。
『時代の波に乗る術の習得を』
ある日曜日の朝の番組に、五木寛之が出ていた。「年をとったなあ」と何気なく見ていたら彼がこんなことを言っていた。「今は応仁の乱以来の大きなウネリのただなかにいると思う」と。今の時代をどう見るかはそれぞれ違うが、未来の歴史がどのように「今」を記すのか興味深い。
確かにどちらを向いても閉塞感、かなり厳しいうねりかもしれない。越えなければならない過渡期の大波か。しかし、この「うねり・波」に飲み込まれては大変なので、やはり波に乗る術をお互い習得していきたいものだ。
「時代の波」の一つに事務処理のOA化があげられる。私がこの行政書士の仕事を始めた七年前頃は、事務所提出用の「薄紙」にカーボン紙を挟み、三枚複写式の書類書きにかなりの時間を費やしていた。その割には、字が汚い、修正するとなお拙い。そのうち「コピーも可」という役所のお達しのお陰で書類関係は全てワープロに切り替えた。書式をあらかじめ入力しておき、会社ごとにフロッピーを作る。だが、役所提出用OCR用紙だけはどうしても手書きになってしまう。どうにかワープロで打てないものかといろいろ試行錯誤してみるがスキャナで読み取らないことには無理とわかり、パソコンを購入したのは三年前。パソコンに詳しい人に会う毎にOCR用紙にピタッと文字を打ち込む方法を聞いてみたが、よい方法が見つからない。そんな折、会のメンバーの紹介で「文字ピタ」という、まさにピタッと印字できるソフトを手に入れた。そして、今年に入ってからは、会社毎のすべてのデータを保存しておき、それをありとあらゆる様式の用紙にリンクして印字できるという新しいソフトに切り替えた。
「やれやれ随分変わったなあ」と思いきや、今度は手続きがオンライン、オフラインの電子申請に移行していくという。政府は平成十年度末をめどに「様々な分野の手続きの積極的な電子化を進める方針」とのことである。パソコンはますます必要不可欠になっていくのであろう。
仙台経済界1998年7月~8月号より