自社株を事業承継者である相続人へ引き継ぐ際の注意点

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テーマ:遺言書作成 遺言書の書き方

自社株を事業承継者である相続人へ引き継ぐ際の注意点



 こんにちは、「遺言書作成・相続手続きサポート」宮城県名取市まさる行政書士事務所 代表の菅野勝(かんのまさる)です。

 今回は、【遺言書の書き方講座 仕事編 vol.5】として、『自社株を事業承継者である相続人へ引き継ぐ際の注意点』をご案内します。

 遺言書を作成する皆様共通のメリット・理由は、相続開始時に面倒な遺産分割協議書が不要となり、相続手続きを円滑に進められることです。

 遺言を作成しようと思った時に知っておきたいチェックポイントを解説します。

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注意点と対策の検討

 中小企業で株式会社を経営している方の相続資産は、自社の株式が大半を占める方がおおいのではないでしょうか?

 会社経営を安定的に引き継いでいくためには、自社の株式を後継者へ集中的に承継させることが望ましいといえます。

 そこで、後継者である相続人へ生前贈与や遺言で自社株を引き継いだ場合、後継者以外の相続人の遺留分を侵害することになってしまうことがあり注意が必要です。

 そうなると、結局後継者以外の相続人から遺留分侵害額請求を受けてしまい自社の株式が分散してしまう恐れがあります。

 改正民法により、遺留分は金銭請求に改められ、株式の共有が生じることはなくなりましたが、遺留分請求に対する代わりの財産の確保を準備しておく必要があります。

 後継者以外の相続人へは遺留分に見合う財産額を遺贈する等の遺言書を残すことで遺産分割のトラブルをさけるこが出来ます。

 また、改正民法により、遺留分の対象となる贈与については、相続開始前10年に限られるようになったので、10年以上前に行われた自社株式の生前贈与は遺留分の対象財産とななりません。

 適切な後継者が既に定まっている場合は、早めの自社株の承継を検討する必要があるかと思います。


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今回は、以上となります。
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菅野勝(行政書士)

まさる行政書士事務所

注文住宅の営業担当として31年間170棟の住まいづくりに携わって来ました。その豊富な経験、顧客対応力を生かし遺言相続、成年後見、外国人サポートを中心に相談者の暮らしに寄り添ったサポートを行います。

菅野勝プロは河北新報社が厳正なる審査をした登録専門家です

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