「特定の兄弟姉妹に多くの財産を残したい方」のための遺言書の書き方
こんにちは、「非接触オンライン遺言サポート」宮城県名取市まさる行政書士事務所 代表の菅野勝(かんのまさる)です。
今回は、【遺言書の書き方講座 家族編 vol.6】として、『「内縁関係の配偶者との間に子供がいる方」のための遺言書の書き方』をご案内します。
遺言書を作成する皆様共通のメリットは、相続開始時に面倒な遺産分割協議書が不要となり、相続手続きを円滑に進められることです。
「内縁関係の配偶者との間に子供がいる方」のための遺言書の書き
内縁関係の配偶者との間の子の認知の有無
婚姻関係にない男女の間に生まれた子は「嫡出でない子」と呼ばれます(民法779)。
そのままでは、父との間に法律上の親子関係が認められません。
そのため「嫡出でない子」は、父が認知をしなければ相続権は認められません。
なお、判例により嫡出でない子と母との間の親子関係は、認知がなくとも、分娩の事実によって当然発生します。
遺言による認知
「認知」は法定遺言事項(民法等によって、法律上、遺言として効力が認められる事項)とされています(民法781②)。
内縁関係の配偶者との間の子を認知していない場合には、遺言によって、その子を認知することができます。
遺言によって認知を行った場合には、遺言執行者が、その就職の日から10日以内に、認知に関する遺言の謄本を添
付して届出をしなければならないとされています(戸籍法64)。
そのため、遺言によって認知をする場合には、遺言執行者の指定も必要となります。
条項例
第○条 遺言者は、内縁の妻A(昭和○年○月○日生、住所:○○県○○市○○町○○)
との間に生まれた子B(平成○年○月○日生、住所:○○県○○市○○町○○)
を認知する。
第○条 Aを遺言執行者に指定する。