長期に安定したインプラントを目指して : その5
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こんにちは
仙台市若林区堀歯科医院の堀克昌です。
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歯槽骨の幅や高さが十分あるケースにおけるインプラント治療では、太くて長いインプラントを選択することで、埋入するインプラント体の数を減らすことができます。
その結果、コストダウンすることにつながるので、インプラント治療の費用を安く抑えたいとお考えのあなたには朗報といえるかもしれません。
(その代表格は、オールオンフォーですね。)
まずは太さについてですが、長期に安定したインプラントでは、インプラントの周囲に2ミリの歯槽骨が存在していると言われています。
たとえば径が4ミリのインプラントの場合には、歯槽骨幅が最低6ミリはないと長期の安定は望めないということになります。
ところが、歯槽骨のボリュームが少ない日本人では、幅が6ミリもないケースが実は少なくありません。
次に長さについてですが、インプラントは一般に長いものを入れた方が、安定すると言われてきました。
これは「歯槽骨とインプラントの接触面積が大きい方が普通に考えても良いだろう。」という考えのものです。
しかしながら、長いインプラントが全く問題ないかというと、そうではありませんでした。
インプラントが歯槽骨としっかりと結合しているだけに、インプラントが途中で折れてしまったり、土台を固定しているネジが折れてしまうトラブルがあったのです。
(ネジが折れた場合には、ネジを交換すればよいですが、使用している長いインプラントが折れた時には、除去しなければならない場合も出てきます。
そうなると『術者である歯科医師は、自分が除去できる長さのインプラントを使用するべきだ。』というのが、私の考えです。)
インプラント全般に言えることですが、たわむ性質がある歯槽骨に、ほとんどたわみがないインプラントが植えられています。
また、インプラント上部には破損しないように、丈夫で強固な構造物で固定されています。
こうして考えると、咬合力が過大な患者さまにインプラント治療を行なった場合、その応力が特定の場所に応力が集中することがあれば、先に話したトラブルが出る可能性がでてくることになります。
一方、短いインプラントの場合はどうでしょう。
短いインプラントでは、歯槽骨との接触面積が少ないわけですから、たわみの量が原因してのトラブルは少なくなるかと思います。
ただ、過大な咬合力がかかった場合には、歯槽骨レベルが下がるという形で問題が出現する可能性があります。
(すなわち、最も弱いところに問題が露呈する結果になるということです。)
この問題に対しては、ある程度密にインプラントを埋めることで対処することができます。
ただし、この場合の欠点は、費用がかさむという点にあります。
やはり何の分野でもそうですが、”あらゆる点において良い”というものは存在しないということになるでしょう。
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