長期に安定したインプラントを目指して : その4
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こんにちは
仙台市若林区堀歯科医院の堀克昌です。
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インプラント上部のセラミックスのセットがありました。
上顎大臼歯部のインプラント治療です。
抜歯を行うと、歯槽骨吸収は上顎洞まで進んでおり、不良肉芽を除去していくと上顎洞と口腔内が交通しているという症例でした。
上顎洞に穿孔している、埋入したい部分に歯槽骨が全くないという症例でしたが、今回は上顎洞底の形態が湾曲の強い症例だったために、骨造成とインプラント埋入を同時に行うという治療方針を採用しました。
インプラントが上顎洞に迷入するリスクをはらんでいるために、最初から最後まで気を抜くことができないインプラント埋入オペとなりましたが、うれしいことに、何とか初期固定を得ることが出来ました。
そのような症例の場合、丁寧に不良肉芽を除去し、シュナイダー・メンブレンを丁寧に剥離していく必要があります。
剥離され、挙上されたシュナイダー・メンブレントと上顎洞との間にスペースを維持していると自然と骨に置き換わってくれるので、その部分に人工骨とインプラントをそっと差し込んでおくことになります。
自前の骨が十分ある方の方がやはり早くインプラントが最終補綴まで移行するまでの期間が短いことが多いですが、期間を長めに設ければこのようなケースでも、インプラントはインテグレーションします。
今回はピエゾサージェーリーというイタリアから個人輸入した機器を使用して、低侵襲にソケットリフト併用のインプラント埋入を成功させることが出来ました。
咬み合わせについては、たまたま前後の歯の被せもやり直す予定となっていたので、金属ブリッジのプロビジョナルレストレーションを10カ月間使用しました。
インプラントがインテグレーションさえしてしまえば、最終印象までの期間はあまり必要はありません。
これまで構築してきた咬み合わせに変化を与えることなく、インプラント上部のセラミックスも咬合を付与しました。
これからは咬み合わせの変化をつぶさに観察していきながら、メンテナンスに移行します。
セラミックスのセットは、一見、インプラント治療のゴールですが、ある意味これからが始まりです。
Hさん、これからも一緒に歩んでいきましょう!
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