真心の声で伝える表現力で、思いや気持ちを多くの人に届けたい（3/3）

絵本の読み聞かせや朗読会のほか、経営者や学生に向けた伝え方、話し方講座にも注力

　16年、ラジオ番組にゲスト出演したパラアルペンスキーヤーの鈴木猛史さんと結婚した荒さん。長男を出産後、18年に宮城に拠点を移しましたが、「福島への思いは格別」と、写真共有アプリ「インスタグラム」やブログでふるさとの魅力を発信しています。
　「進学などで地元を離れて初めて、雄大な自然に恵まれ、古き良き伝統が息づくかけがえのない場所だと気が付いたのです。福島で生まれ育ち、アナウンサーになりたいという夢もかなえてもらったので、今度は私が恩返しをする番です」

　荒さんは、地域の子どもたちが集い、楽しく過ごす時間になればと、21年から相馬市の図書館で読み聞かせのボランティアをしています。
　「絵本を通じて、平和の尊さや物事の善悪など、たくさんのことを学ぶことができます。さらに、登場人物に自分を重ね合わせることで共感力や想像力を養うこともできます。子どもたちが生き生きと輝けるよう、豊かな感性を育んでいきたいですね」

　また、幅広い年齢層に“物語の世界”を堪能してもらいたいと、ピアノの生演奏に合わせて朗読する「ピアノ朗読会」も計画。今後は、「人前でご自身のビジネスについて語る機会が多い経営者の方や、授業やゼミでプレゼンしたり、就活で発言したりする学生さんに向けた伝え方、話し方講座にも力を入れていきたい」と展望を語ります。

　「皆さまと一緒に、私自身も勉強しながら成長していけたらと思っています。常に感謝を忘れず真心の声で伝え、心と心が通じ合う瞬間を分かち合っていきたいですね」

（取材年月：2023年4月）
　

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⇒伝えることへの使命感を抱き続けるフリーアナウンサー