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小河光司(おがわこうじ) / 雨漏り修理

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コラム

雨漏りが起きる屋根

2022年4月18日

テーマ:雨漏りにまつわる話

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 屋根修理

屋根土の減少
屋根からの雨漏りの原因は大きく分けて3つあります。
1つは「経年変化」、1つは「低質工事」、1つは「自然災害」です。
昔は経年変化と低質工事の2つだけだったのですが、近年では自然災害の規模も年々大きくなってきています。
台風や強風で瓦や棟板金が飛んだ、そこから雨が侵入したと聞くことも珍しくなくなってきました。

また別になるのですが、「前に雨漏り修理をしたけど、雨漏りが止まっていない」というケースもあります。

一体どのような屋根だと雨漏りが起きてしまうのでしょうか。
下記を参考にしていただければと思います。

経年変化

屋根土の減少(土葺き工法の瓦屋根)

屋根土の減少
瓦屋根にも葺き方に種類があり、中でも土葺き工法というものは瓦の下に屋根土と呼ばれる土が存在します。

この土は瓦の下に入った雨水を吸収してくれています。吸った水も晴れの日に乾き、繰り返し吸収してくれるのですが、長い年月の間水を吸って乾いてと繰り返していると土がサラサラの砂のようになり、徐々に流れていってしまいます。屋根土が減少してくると、雨水を吸いきれる量も減ってしまい、屋根裏や室内へ雨水が侵入してしまうというわけです。

防水シートの劣化

防水シートの破れ
昔のお家は防水シートの代わりに杉皮という木の皮が敷かれていました。
しかし現代においては屋根材の下には防水シート(ルーフィング)が敷かれています。このルーフィングも年月が経過するとともに劣化していき、20年前後を目安に破れてきたり、穴が開いてしまったりします。

このルーフィングが劣化によって破れてしまうと、瓦などの屋根材の裏に入った雨水の一部が屋根裏や室内へ侵入してしまうことになります。

屋根材の劣化

劣化したカラーベスト屋根
劣化が起こらない屋根材なんてものはありません。どんな屋根材も年月とともに劣化していきます。
屋根材の種類によっても出てくる症状は様々ですが、

  • 瓦屋根なら凍害による欠けや、瓦の繋ぎ目の漆喰脱落
  • カラーベスト屋根ならひび割れや表面に苔が生えてきたり、棟板金の釘の緩み
  • 金属屋根なら錆びや孔開き


といった形で経年劣化が目に見えるようになってきます。
どんな症状であったとしても、雨漏りの原因となってしまうものばかりです。

低質工事

1回塗りだけの屋根塗装


「〇〇円で屋根塗装できますよ!」とすごく安い金額を業者の方に言われた経験はありませんか?
もしかしたらそれは1回塗りの塗装工事かもしれません。
基本的に屋根塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3回に分けて塗っていきます。なので相応の人件費や材料費がかかってくるので、平米数が少なかったとしても数万円で塗ることはほぼ不可能です。

1回塗りだと何が問題なのか。
工事終了直後はすごく綺麗に仕上がってお客様も満足されることでしょう。
しかし数か月、数年と経過していくと下塗りも何もないため、塗膜が捲れあがってきてしまいます。
「費用面で見ると安い」と思ってしまうかもしれませんが、「何年保ってこの値段」なのかを意識してください。

棟板金の脳天打ち

棟板金の脳天打ち
スレート屋根の場合、棟という屋根の頂点部分には「棟板金」という板金が施工されています。
この棟板金は板金の側面から釘などで固定するのですが、屋根の知識がない業者が施工してしまうと、板金の真上から釘を打つ「脳天打ち」によるトラブルになってしまう恐れがあります。
屋根の頂点部分なので、お客様が確認することも難しく、雨漏りが起きて初めて異常に気付く、というパターンが多いです。

脳天打ちをしてしまうと釘を伝っての雨漏りの原因になってしまいます。棟板金の釘は必ず横から留めることを覚えておくと良いかもしれません。

雨仕舞の不備

雨仕舞の不備(壁際)
屋根の専門知識がない業者に屋根修理を依頼してしまうと雨仕舞(雨水をうまく誘導し、受け流す構造のこと)が中途半端に終わって、工事後すぐに雨漏りが起きてしまうケースがあります。

例えば屋根と外壁の取り合い部分のコーキングがしっかり打てておらず、隙間が残っていたことで屋根内に雨水が侵入する。板金が不足しており隙間ができている、などといった手抜き工事はよく見かけますので注意するようにしましょう。

自然災害

強風による棟板金の脱落

棟板金の脱落
棟板金は棟と隅棟との取り合いや、板金の繋ぎ目にコーキングを打ち、防水効果を得ています。
コーキングも年数が経つと日光の影響によりどんどん痩せてきます。

コーキングが痩せたり、なくなってきてしまうと棟板金の内側へ雨水が侵入してしまいます。
棟板金の下地(貫板)が長年の雨水によって腐食し、すかすかの状態になると、棟板金を留めている釘も意味がなく、釘が緩んだ状態になります。
この釘がほぼ利いていない状態で台風などの強風が吹くと簡単にめくれて飛んでしまいます。

棟板金が飛んでしまうと防水シートの劣化が早まったり、雨漏りを起こすだけでなく、近隣の方に迷惑をかけることにもなってしまいます。

強風による瓦のズレ・めくれ

強風による瓦の脱落
台風は重量のある瓦も飛ばしてしまいます。

棟や隅棟の瓦は中の屋根土と外の番線によって固定されているのですが、長年の雨水により中の屋根土は徐々にサラサラの砂のようになり、減少していきます。
番線もいつまでもあるというわけではなく、錆び等の劣化で切れてしまいます。

屋根土や番線が劣化した状態で強風が吹くと瓦がめくれあがってしまいます。

経年劣化と自然現象の組み合わせにより雨漏りの原因は突然できてしまうのです。

間違った雨漏り修理


雨漏り修理は「きちんとした調査で原因を特定する」、「きちんとした施工方法」の2つによって成立します。雨漏りの原因は目視だけでは特定できません。実際に水をかけて雨の入り口、出口を確認することで正確な原因が分かるのです。

例えるなら病院でレントゲンやCT検査を行わず、一目見ただけで「内臓悪いですね」と言ってくるお医者さんはいません。
目視確認のみで「原因は○○ですね」と言ってくる業者さんがいたら「原因は○○かもしれないですね」と言っていると思ってください。目視による調査はあくまで「予測」です。雨漏りが直る保証はありません。

雨漏りは突然起きるものではない

自然災害を除き、雨漏りとはある日突然起きるものではないんです。まず一番上には屋根材があり、屋根材の中に入ったとしても防水シートがあります。
防水シートが経年劣で破れ、天井裏へ侵入して時間が経って初めて室内へ雨水が流れてきます。

なので雨水の通り道が出来てから雨漏りになるまではかなりの時間がかかります。また、雨量や雨の降り方によって雨漏りが起きたり起きなかったりすることもあります。

雨漏りが起きたとしてもすぐにお家が崩れる心配はないのでご安心ください。
しかし、お家が悲鳴を上げていることには間違いありません。雨漏りを放置していると二次災害に繋がり修理をする際の費用が増加してしまうので早急な対応を心掛けましょう。

この記事を書いたプロ

小河光司

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