2025年11月19日 関西テレビの報道ランナーで「捨てるにも捨てられないもの」特集の中で、タンスに眠る着物や帯の驚きのリメイク法が紹介されました。
・放送内容の概要
どの家庭にも「捨てるにも捨てられない思い出のもの」がきっとあると思いますが、皆さんは
どうされていますか?という悩み事を、番組は街行く人々にマイクを向け本音のところを聞き出すユニークな特集が紹介されています。その中で後半に断捨離好きの京都在住の女性の方が登場し、箪笥を整理している中で、貴重な手描き友禅の羽織を見つけ、どうしたらいいかと悩んでいる時に、今までにないリメイクの仕方のホームページを見て弊店に相談をするという内容です。それは着物がガラス食器や色褪せないガラス衝立などに甦る唯一無二のリメイクの仕方です。
亡きご主人は染色の仕事をされていたため、奥様は着物には詳しく、近年、手描き友禅の職人さんがいなくなり、二度と出来ない宝物のような羽織を何とかご主人のためにも遺したい、との強い想いが番組の中からも感じられ、お皿や衝立に完成された現物を見られて感激され、私に相談して喜ばれたという内容です。
・紹介された技術の特徴
“友禅ガラス”という名称で、着物地、帯地、帯揚げなどを活用した伝統的な図柄をそのまま
お皿やプレート、ランチョンマット、衝立などに応用したインテリアガラス工芸品です。
製造工程は、
1枚のガラス基板の片面に装飾素材を接着フィルムに接着させ、保護フィルム(樹脂)によ
り素材を保護させる。素材をガラス基板と保護フイルム(樹脂)に挟み、時間をかけて高温加圧加工する。水が浸み込まないよう素材の縁を全面コーティングすることで耐水性に優れ、ガラスの飛散防止機能が付加される。インテリアから建材まで、また曲面への加工も容易なため実用的なお皿等の加工が可能です。裏面が樹脂のため、凹凸のある刺繍などの素材も対応できます。
参照 樹脂ガラス構造 https://kimono.rimeiku-seisin.com/craftsman/
・撮影時の裏話
実際の工場は、石川県加賀市にあり、私の実家のすぐ近くです。
ガラスの製造工程を是非撮影させていただけないか?と何度もお願いされましたが、
製作の現場の中に入ることは許されず、もちろん製造工程に関しても企業秘密のため
撮影はもちろんのこと、拝見することもできませんでした。
・撮影を終えての感想
この度のテレビ取材は、放送局側からの依頼で直接私に電話がかかってきました。
はじめは、冗談だろうと思っていましたが、テレビの特集テーマが「捨てるにも捨てれないもの」の実際のところをありのままに調査された結果、いま、着物や帯の処分に多くの人が一番困っている現状がテレビに映し出されたのは、着物を扱う者として幾分寂しさを感じました。
二番目には、着物リメイクをする業者はたくさんあるけれど、ガラスの食器や衝立などにびっくりするようなリメイクしている業者は、私以外誰もいないということのようで、それが分かっただけでも驚きです。ガラス工芸をはじめて約9年になりますが、着物が売れにくくなった今、このテレビ番組を見られた方が、一人でも多くこのリメイクに共感する人が増え、改めて着物の良さを見直すきっかけにしていただければ有難いと心から思っています。
もっと具体的に知りたい方は弊社のホームページをご覧ください。
https://www.yume-seisin.com/(トップ画面)
https://rimeiku-seisin.com/(きものリメイク清新)
関西テレビに弊社のきものリメイクが紹介されました。
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Mybestpro Members
稲手邦彦(染織ガラス工芸家)
夢工房 清新
着物業界の知識を持ちながら、リメイク分野を専門としている。長年の経験とリメイク職人との幅広いネットワークで、顧客に幅広い提案が可能。生活情報誌の伝統工芸特集への掲載や、ラジオやテレビの出演も。
稲手邦彦プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です


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