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荻原卓司プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

「この人だけには借金を返したい」場合

荻原卓司

荻原卓司

テーマ:借金

梅雨もなかなか終わりが見えず
少し涼しげな6月になっていますね。
皆様体調の変化は大丈夫でしょうか?

さて、本日は、
「この人だけには借金を返したい」場合、というテーマで
コラムを作成したいと思います。

銀行からの借り入れが増え、消費者金融からも借り入れてしまい
もう返せなくなった状況に陥っている状況で
破産申立てを決意した個人事業主や法人代表者の方から
たまに
「この人にだけは借金を返したい」という相談を受けることがあります。

例えば取引先・仕入先・長年の付き合いのある関係者、
親族、友人知人などに返したい場合が多いです。

このような場合、どうすればいいでしょうか?

まず、法律の決まりから見ていくことにいたしましょう。

既に支払が出来なくなっている状態(「支払不能」といいます)にもかかわらず、
一部の人に借金を弁済する行為は
「偏頗弁済(へんぱべんさい)」と言われます。

既に支払が出来なくなっている以上、
その時点での財産は、破産手続の中で、
債権額に応じて平等に配当されるべきものとなります。
(これを「債権者平等の原則」といいます)

にもかかわらず、一部の人に支払ってしまうと、
「否認権」の対象になり、
後日選任された破産管財人が、弁済を受領した人に、弁済金の返還を
求める権利が発生します。

さらに、個人が、
支払不能であるにもかかわらず、他の者に弁済を行った場合
(但し、支払義務が生じている場合は除きます)
は、いわゆる免責不許可事由に該当し、
破産しても免責(借金の支払義務が消滅すること)が認められない
おそれすらあるのです。

法律上、支払不能の状況になれば支払ってはならないことは
ご理解いただけたと思います。

ただ、どうしても支払いたいという場合、どうすればよいでしょうか?

1.支払えないことにつき理解を得る

事業をしている以上、破綻する事業者が生じることはやむを得ないことです。
経営者も必死で事業に取り組んでおります。
そのことは、関係者であればきっとわかってくれると思います。

支払えないことにつき説明し、理解を得れば、
わかってくれる方も多いのではないかと思います。

2.対応のすべてを弁護士に一任する

多くの方にとって、今回のテーマの「偏頗弁済」は、
とても分かりにくい、納得がいかない制度です。
困っている人には支払ってあげたい、と考えるのも、人情的には
わからなくはないです。

ですので、そのようなわかりにくい説明は、すべて弁護士に一任してしまうことを
お勧めしております。

「信用、信頼がなくなるのではないか」「迷惑をかけてしまうのではないか」と
思われるかもしれませんが、
そもそも破産という制度が、支払わないという点で債権者全員に迷惑をかける
制度です。
それでも、破産するしか仕方がない場合が多いのです。

ですので、今後の人生のために、弁護士に任せ、前を向いて進むというのも
あり得る方法と考えます。

3.親族に協力してもらい、支払ってほしいところに親族が第三者弁済を行う

あまり好ましい方法とはいえませんが
破産者自身の財産を減少させる行為ではないので
認められております。

ただ、なぜ「好ましい方法とはいえない」かといいますと、
協力してくれる親族の方に負担を掛けてしまうからです。

4.「支払ってしまい、それから考える」のは避けてください。

このようにされる方もおられるかもしれませんが、
破産法に違反するので避けてほしいです。
また、この方法を取ると、あとで破産管財人と弁済を受けた方とが
争いになってしまいます。
(かといって支払の事実を報告しないと説明義務違反になり、
刑事罰の対象にもなります)

ただ「支払ってしまった」という方は
それでも工夫して破産を申し立てる方法もありますので、
あきらめずに弁護士に相談していただければと思います。

借金が支払えなくなった場合、今回取り上げた「偏頗弁済」の他にも
注意すべき点がございます。
詳しくは、是非、今年2月に発売した拙著
「借金なんて怖くない」を
ご一読いただけますと幸いです。
Amazon限定販売となっており、こちらのリンクからご購入いただけます
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もちろん、当事務所にご相談いただくのも大歓迎です。
借金に関する相談は30分無料で行っております。

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荻原卓司
専門家

荻原卓司(弁護士)

オギ法律事務所

当事務所は、これまでの1000件以上の解決事例を踏まえ、弁護士の熱意と迅速な事務処理能力を活かし、特に住宅を残して借金を減額できる個人再生等の借金問題や交通事故の問題につき、力を入れております。

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