「塾ジイの思い出」1 ―授業を成績向上の起爆剤にする―
こんにちは。株式会社 宇加瑠出進学教室 広報部長の小曽利三太郎(こそり みたろう)と申します。先般弊社OBである塾ジイこと出口利光先生の行政書士試験に挑まれている奮闘ぶりを「実録!出口先生のCHALLENジイの道」というタイトルにてWEB社内報で発信したところ大きな反響がありました。この度出口先生シリーズ第二弾として「ヤング塾ジイ!出口先生のあし@」と題し、先生の成功事例や失敗談を私との対談を通じて社内で共有することとなりました。今回はその第三回の模様をお伝えします。
先生が【楽】な授業は生徒も【楽】しい!そして成績も【楽楽】アップ!!
「みなさんお疲れ様です。広報部の小曽利です。WEB社内報をご覧いただきありがとうございます。今回も『ヤング塾ジイ!出口先生のあし@』と題して先生の現役時代のお話をお伺いしていきます」
「出口先生、本日もよろしくお願いします。前回の中学生の英語の授業をゲーム化するという方略ですが、数名のスタッフから早速授業に取り入れたという声が入りました」
☞「塾ジイの思い出」2 https://mbp-japan.com/kyoto/kyoshin/column/5156994/
「そうか…まあ、いろんなルールを試すと生徒の反応や成績の伸び具合のエビデンスが得られるので自己研鑽の意味でも有効じゃ」
「わかりました。ところで前回の最後に『学校の定期テスト対策授業を団体競技に見立てた』と仰っていましたが」
「そうじゃ」
「でも点数を競わせるのではないとも仰っていました。団体で何を競わせるんですか?」
「予想問題の的中率を競わせるんじゃ」
「予想問題?生徒に作らせるのですか?」
「そうじゃ。学校の定期テストの問題を作成するのは概ね生徒が普段習っている先生じゃ。生徒は先生の癖や性格を把握している。その状況を利用するんじゃ。具体的なやり方は…生徒が在籍している学校ごとに部門分けし、その中でいくつかのチームを編成のうえチーム対抗で問題と解答解説を作らせるんじゃ」
「解答解説も、ですか?」
「そうじゃ。ここがポイントじゃ。自分たちが作成した問題の解説を作成するためには問題の内容を理解しておくことが大前提じゃ。逆に言えば試験範囲の内容を理解していなければ問題も解説を作れない、つまり【テスト範囲の内容を理解していなければゲームに参加できない】ということじゃ」
「な、なるほど!盛り上がりましたか?」
「メチャクチャ盛り上がった。そして生徒の成績もメチャクチャ上がった」
「どうやって各チームを評価するのですか?」
「自チーム以外が作成した問題を解かせ、その後作成チーム全員でシナリオ(解説)に則り“プレゼン=解説授業”をさせるんじゃ」
「先生は何をするんですか?」
「解説が間違っていないかのチェックと定期テスト後の的中率の確認だけじゃ」
「先生の仕事はそれだけですか?」
「そうじゃ」
「なんか手抜きっぽいですよね?」
「そうじゃ、手抜きじゃ。「一生懸命教えて成績が上がらない」VS【手抜きして成績が上がる】どっちが良い?」
「そ、それは生徒の成績が上がる方が…」
「そうじゃろ?よくいるじゃろ?“アイドリング教師”が」
「アイドリング教師?」
「自分のエンジンの回転数を上げるだけで満足している教師じゃ。先生が必死で教えなくても生徒に正しく【動機付け】というチャージをすれば生徒は自走する。すなわち【ヤル気に依らない学習意欲を高める】ことができる」
「なるほど…。ところで生徒が作った予想問題は的中とかしましたか?」
「結構当たったな。的中させた生徒の先生からクレームが入ったこともあったな」
「何を言われたのですか?」
「『塾でテストの問題教えるな!』って言われたな」
「なんて返されたのですか?」
「『私は教えていません。あなたの生徒が予想しただけです。素晴らしい生徒ですよね!』って言ったら先生は何にも言わなかったな」
「痛快ですね!この方略のメリットは他にもありますか?」
「生徒の先輩が作成した“予想問題の過去問”を冊子化して配布した。特に的中問題は本人・保護者了承のうえ作題に関わった生徒名を記載し、ステイタスを持たせた。中学校ごとの営業ツール(入会説明会のお土産等)としても有用だった」
「集客にも役立ったのですか!?生徒の成績&生徒数アップの施策だったのですね」
「最初から意図したわけではなかったが、結果的にそうなったということじゃ」
「なんか、出口先生いつも授業中も楽しそうでしたよね」
「当り前じゃ!教師が楽しくないと感じている授業を受ける生徒はその100倍楽しくないと感じるからな」
「な、なるほど…。ところでこれまで3回にわたって授業にゲームの要素を取り入れることによる【学習意欲を喚起する動機付け】の方略はどうやって構想されたのですか?」
「う~ん…ビールを飲みながらかな…」
「やっぱりそうですか!」
「しかし、酔っぱらうと忘れてしまうので飲み屋にはいつも“ネタ帳”を携帯していたぞ」
「なんか飲み屋さんへ行くことを正当化していませんか?」
「まさに【好子混同】じゃ!」
「……」
*人物名等はフィクションです
*参考書籍:「ゲームにすればうまくいく」〈ゲーミフィケーション〉9つのフレームワーク 深田 浩嗣 著
*drawn by 蒼りんごさん
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