「塾ジイの日記」32 ―諦めという名の鎖を身をよじってほどいてゆく―
出口利光(でぐち りこう)と申します。40年間進学塾で教鞭をとり、5年ほど前に定年退職しました。今では自宅のアトリエで趣味の油絵を楽しむ傍ら、近所の小中学生に勉強を教えています。最近親御さんや子ども達から学習や受験に関する相談を受けることが増えました。この度、子どもやその親御さんに伝えてきた学習や受験のノウハウが本当に妥当かどうかを自らで立証すべく行政書士試験を受験することにしました。これまで自身が発信してきた他人に向けたアドバイスや指導に則った行動を取ることにより、当事者としての感じ方や課題をこの日記に綴っていこうと思います。
先を見据えた復習作業
1月31日(水)
今日で1月も終わりか…。この前正月だと思ったらもう明日から2月か…。歳を取ると時間が経つのがはやい。一昨日から本格的に受験勉強を始めたが、まだ学習そのものがルーテ ィン(習慣)にはなり切っていないが、少しずつ脳が慣れてきているように感じる。何とか無意識に今のスケジュールがこなせるよう取り組んでいきたいものじゃ。
さて、昨日の日記に書いたように、復習用のドリルを使ってインプットした知識をアウトプットした。授業中にスマホに入力した【テキストの小見出し&ページ数】の情報を基にした見直しの作業以来の【2回目のアウトプット】をしたことになる。
☞「塾ジイの日記」7 https://mbp-japan.com/kyoto/kyoshin/column/5153854/
今朝は過去問題集を使って【3回目のアウトプット】を実施した。過去問の使い方が中高大入試と大きく異なる点じゃ。受験生の過去問使用の目的は色々あるが、総じて「科目・年度ごとの全体像を捉える」手法じゃ。「令和××年度の〇〇高校の英語」みたいな括りで問題に対処する。
☞ボイスコラム5ーその2ー https://mbp-japan.com/kyoto/kyoshin/column/5123731/
これに対して行政書士試験は、どの科目も各選択肢の理解度がポイントとなるので「テキストのこの事案は令和××年度の問題〇番の選択肢△に該当」のような切り口で解説される。だから各問題の選択肢を細分化(バラバラに)し、ひとつひとつテキストと選択肢の論点が合致するか否かを確認していく必要がある。ということで行政書士試験での過去問をやる目的は【インプットした知識の精度を上げる】ということになる。ここは今までの塾講師としてのノウハウと大きく異なるところじゃ。「小問が正解できたか」で理解度を認識しようとしてはいけない。【なぜこの選択肢は誤りでこちらが正しいのか】という根拠を考えながら解答を作成する姿勢が重要であるように感じる。「アテ勘で偶々正解できた!ラッキー!」というやりかたは本試験対策では全く意味をなさないということだ。後々の【再アウトプット→再々アウトプット】を見据えて、【なぜこの選択肢を正解と判断したのかという根拠をテキストに書き留める】つまり【思考プロセスの証跡を残す】ことが非常に重要なのだろう。この仮説を踏まえて過去問によるアウトプットは【正解/不正解の情報(〇×)+解答の根拠】をテキストにメモ書きすることにした。
作業効率を大幅に上げる裏ワザ
今回試みている【スマホへのテキストの見出し&ページ数入力】には思わぬ副次的なメリットがあった。ひとつは【バスに乗っている時などの“スキマ時間”にスマホ片手にアウトプットできる(イメージできなければページ数をみてパッ!とテキストを開いて再インプット】できる点。そしてもうひとつのメリットは【スマホの検索機能が使える】ということじゃ。小見出しの用語をキーワード検索すればその記載ページが瞬時に出てくる。授業のテキストは今使用しているものを含めて7冊ある。総ページ数は約2000ページにのぼる。今後問題集や模擬試験等のアウトプット後の見直し【再インプット】をする際、テキストを参照する手間の問題(=どの分冊に載っているかがわからないとテキストの索引も使いづらい)がある。このスマホによる検索機能でその問題はかなり改善される。大幅な効率アップじゃ!(これは学習塾の生徒にもやらせても良いかも…)この方略にはまだまだメリットがあるような気がする。例えば…初めて行った飲み屋さんの情報をスマホのカレンダーに入力しておけば検索機能で後日思い出せる!酒で記憶を失くしがちな者にとっては夢のようなコンテンツじゃ!行政書士試験を目指して本当に良かった!明日も頑張ろう!!
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