「塾ジイの日記」32 ―諦めという名の鎖を身をよじってほどいてゆく―
子どもが勉強に躓いている、とか、中学受験のための塾に通っているけれど宿題の問題が解けない、など、親がお子様に勉強を教える場合があります。
そのような時に気をつけていただきたい事があります。
1.子どもの進度に合わせる
算数の問題を方程式で解いても、子どもには分かりません。小学校では正負の数も方程式も扱わないからです。テキストの解き方を参考にして教えてあげてください。
2.怒らない
お子様がなかなか理解しないと「何でこんなものが分からないの!?」と怒る親がおられます。その瞬間に子どもは委縮し、知識欲を失います。教える時のコツは、解き方の一つ一つの段階でお子様の理解を確かめる事です。「ここまではわかった?」「この式の意味はわかる?」など、理解を確かめながら教えてあげてください。お子様が「ここが分からない」と訴えたらチャンスです。お子様が「分からない」とおっしゃっている箇所をしっかり説明してあげてください。お子様がどうしても理解しづらいようなら、別の説明を考えてあげるなど、教える方も楽しんでいただければと思います。
3.質問に来た問題の解き方を教えたからといって覚えたと思わない
質問に来る、という事はその問題が苦手、という事です。学校や塾で説明を聞いても分からなかった、もしくは自分で解こうとしたけれど解けない、という事です。難しい問題になればなるほど、一度教えたくらいでは子どもは出来るようになりません。また同じような問題を聞きにきます。「この問題、この前教えただろ!」というのは避けてほしいと思います。聞かれたら何度も丁寧に教え、お子様が「分かった」と言ったらその場で解説を伏せて解かせてみましょう。解けたら褒めてあげてください。途中で躓くようならそこでヒントをあげてください。それでも手が止まっているようならもう一度、解説してあげてください。自分で解ききる事が出来るようになるまで、補助輪の役目をしてあげるのです。自分で解ききる事が出来るようになったら、日にちを置いて、もう一度解かせてみましょう。出来なければ再度、説明してあげてください。繰り返し説明してお子様が解き方を理解して、完全に記憶するまで付き合ってあげてください。そうなってようやく、一つの解法パターンを習得して解ける問題が増え、得点力アップにつながります。
親に問題を聞く事を嫌がるお子様は大勢います。「お父さん、問題を聞いたら怒るから」などと言います。お子様に教える時は、気長に、一度教えたくらいでは出来るようにならなくて当たり前、一度「分かった」と言っても忘れて当たり前、繰り返し教えて、出来るようになってくれたら嬉しい、くらいの気持ちで教えてあげていただければと思います。
お子様が答えを書いているが間違っている時の対応につきましては、別途お話したいと思います。
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