「塾ジイの日記」32 ―諦めという名の鎖を身をよじってほどいてゆく―
前回は、中学受験を考えているが、特に算数が苦手、という方に、
算数が苦手になる要因についてお話しました。
今回からは、タイプ別に苦手克服法をお話したいと思います。
ちなみに、このコラムでお話するのは「苦手な算数を得意にする魔法の方法」ではありません。
算数が苦手な子どもが、少しでも苦手を克服して、中学入試の算数で何とか合格点をとる事が
出来るように、という内容でお話したいと思います。・
算数が苦手な生徒には大きく分けて次の3パターンがあります。
①塾で先生の説明を聞いてその時は分かるのだが、今ひとつ、得点が伸びない。
②塾で先生の説明を聞いてもよく分からず(なんとなく分かったかな、というレベル)、
家で復習してなんとか分かるが、得点が伸びない。
③そもそも塾の先生の説明を聞いても全くわからない。家で復習しても分からない。
なので宿題が出ても全くとけない。テストでも算数は壊滅状態にある。
①の場合、得点が伸びない要因は2つ考えられます。
一つは、前回のコラムでお話した、「計算力が不足している」場合です。
計算力が不足していたら、いくら問題の解き方が分かっても、速く、正確に答えを出すことは出来ません。計算力増強には、日々の練習が大切です。毎日、練習してみましょう。
もう一つの要因は、反復不足です。「先生の説明を聞いてわかった」としても、
分かっただけでは算数の問題は解けません。
自転車の乗り方が分かっても、実際に練習しないと自転車に乗れないのと同じです。
この場合は、授業で分かった問題を家で紙と鉛筆を使って何度も反復する事が大切です。
反復する事で記憶が定着して、「解き方を知っている」事になるからです。
ちなみに、このタイプの生徒のお母様から「子どもは先生の授業は理解するのですが、
ひらめきが無いから、少し問題のタイプが変わると解けないのです」というご相談を受ける事があります。
天才のひらめきは別として、入試問題を解くときのひらめきとは、「遠い記憶を呼び戻す」
事だと思います。しっかり定着していない解き方や忘れかけている解き方を呼び戻した時に
「ひらめいた」と感じます。
つまり「ひらめき」とは記憶の産物であり、記憶は反復によって確実に定着します。
解き方の記憶を増やしていけば、「ひらめか」なくても、解けるようになってきます。
次回は、②のタイプについてお話したいと思います。
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