「塾ジイの日記」32 ―諦めという名の鎖を身をよじってほどいてゆく―
今回は、前々回に引き続き
京進主催の教育講演会のご報告をしたいと思います。
7月10(土)に洛南高校・附属中学校の川西裕明先生のお話しから感じたことです。
テーマは「今、時代は心の教育」
洛南高校は、20年連続で京大合格者No.1を続けている大変な進学校です。
京都大学だけでなく、東京大学、医学部系、難関大学に非常に多くの合格者を輩出しておられます。
どのような方針で学習指導をしておられるのでしょうか。
川西先生のお話の中で印象的だったのは、
「洛南は勉強ばかりしているのではなく、人間教育に力をいれ、生活習慣を見直し、それが難関大学の実績に繋がっている」
という事です。
もう一つは、
「分かる」と「出来る」は違う
という事です。
たとえば、
自分の部屋が散らかっている子供に、「部屋を片付けなさい」と注意します。
子供が「わかった」と言ったとしても、それは「分かった」だけで「出来て」いない。
それを出来るようにするのが大切だ、という事です。
これは、勉強でも同じ事です。
授業を聞いて「分かった」事を「出来る」ようになるために宿題を出します。
宿題をしてこなかった生徒には、なぜ宿題が出来なかったのか、
どうすれば出来るようになるのかを見出すために面談を行います。
面談を通じて、生徒一人ひとりの課題を理解し、生活習慣も含めて改善し
自ら学ぶ姿勢を身につけさせるという指導をしておられます。
川西先生のお話からは、非常に学ぶところが多かったように思います。
なにより、
宿題をしてこない、あるいは出来なかった生徒に対して
「出来なかったのなら補習をする」と、安易に手を差し伸べるのではなく
どのようにすれば自分で出来るようになるのかを、面談を通じて見出していく
という方針には、学習のもっとも大切な根本があるように感じました。
長い夏休みです。
夜更かしなどの生活習慣の乱れは学習の能率低下に繋がります。
お子様は、規則正しい生活を送っておられるでしょうか。
もしお子様から「勉強がはかどらない」とか「やる気にならない」などという言葉が出るような事がありましたら、
一度、お子様としっかりと話をして、お子様の生活習慣から見直してあげていただければと思います。