「塾ジイの日記」32 ―諦めという名の鎖を身をよじってほどいてゆく―
6月19日に続き、7月10日・11日に、
京進の創業35周年を記念した『教育講演会』が行われました。
私も参加させていただき、
大変素晴らしいお話しを聞かせていただきました。
昨日、お聞きした内容で、
京都市立西京高等学校・附属中学校の関目校長先生のお話から、
印象に残った言葉がありました。
中高一貫教育の学校として、
「創造的コミュニケーション能力の開発」や
「豊かな経済センスの育成」など、
非常に密度の濃い、
素晴らしい取り組みをしておられると感じました。
そのお話しの中で、
「知識を受け取るだけでは、知識メタボになる。
蓄えたものを、いかに外にはき出させるかを考えている」
というお話がありました。
そのために、
いろいろな表現の機会を作っておられるそうです。
これは私たちにも取り入れる事が出来るのではないかと思いました。
京進では、
7月の下旬から夏休み講習が始まります。
夏休みというものは、
始まる前は、
「時間はたっぷりある!」
と思うのですが、
終わってみると、
結局何もせずに終わってしまった、
という事にもなりかねません。
特に受験学年にとっては、
この夏の過ごし方が、
秋からの追い込みを左右すると言っても過言ではないくらいです。
「この夏はこれをしよう」
と、実現可能な計画をたてて望む事が重要です。
塾に通って、やっておくべき事を確実にやり遂げるという事は
大きな自信に繋がると思います。
ただ、そうした日々を過ごし、たくさんの知識を吸収する中で、
調子よく勉強していた生徒の手が止まりがちになってくる時があります。
そういう時は、
もしかしたら知識の満腹状態、知識のメタボ状態になっているのかもしれません。
そんな時は、思い切って気分転換させる事も大切ですが、
もうひとつ、
知識をはきださせてあげる事も大切かと思います。
高校生や中学校の高学年になると難しいかも知れませんが、
お子様が、小学生や、中学校の低学年なら、
「今週はどんな勉強をしたの?」
「どんな事を習ってきたの?」
と聞いてあげてください。
満腹状態の子供達は、
きっと、「こんな事を習った」と話し始める事でしょう。
お母様、お父様が感心して聞いてあげると、
さらに得意になって話し始めるかも知れません。
算数の難しい問題は、
解くための考え方、立てた式の意味を聞いてあげてください。
子供はうまく説明できないかも知れませんが、
我慢して、ときにはヒントを上げて、聞いてみてあげてください。
しっかり説明できるようになったとき、
お子様はその問題を完全に理解して、消化して、
きっと満腹状態だから抜け出せると思います。
日々忙しい生活の中で、
この夏休みに、少し立ち止まって、勉強を仲立ちとしながら、
子供としっかりと話が出来る時間を作っていただければと思います。