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相続のプロが提供する「豊かさ」とは

相続税のプロ

瀬口絵美

瀬口絵美税理士事務所の瀬口絵美さん
相続のプロが提供する「豊かさ」とは

#chapter1

気軽にフラッと入れる親しみやすい税理士事務所

 「相続について」考える機会は、ほとんどの人にとって一生で1度や2度。しかもその機会は突然に、何の知識もないまま訪れることが多いのではないでしょうか。そんな稀な相続に多く携わってきたプロが、京都は四条烏丸に存在します。柔らかな物腰はまさに「はんなり」という京都弁がよく似合う税理士の瀬口絵美さんです。瀬口さんは10年間務めていた税理士事務所を退職し、昨年10月「瀬口絵美税理士事務所」を開業。一見オシャレなカフェを思わせる女性らしい柔らかな事務所のロゴには、瀬口さんのある思いが隠されています。

 「税理士事務所ってどこもとても敷居が高くて入りにくくないですか?今までしてきたことが間違っていたら怒られるのではないか?と、不安に思っていることも相談できない方が本当に多いのです。取り返しのつかない状態になる前に早く相談してほしくて、気軽にフラッと入れる親しみやすい雰囲気にしています」

 難しい言葉を極力分かりやすい言葉に置き換え、ゆっくりと話す瀬口さん。会ってものの数分でプライベートな相談をしてしまう、近所のやさしいお姉さんに話を聞いてもらっているような、なんとも不思議な感覚に陥ります。しかし、その経歴は税理士としても特異なもの。相続のプロと掲げるその驚きの経歴と瀬口さんの人生観に迫ります。

#chapter2

震災をきっかけに唯一無二の存在へ

 美術大学を卒業後、ステンレスのサッシメーカーに営業事務として入社した瀬口さん。誰にでもできる雑用ばかりをこなす毎日に、「手に職を」と意識をさせたのは、20年前に起きた阪神・淡路大震災でした。「明日、自分の身に何が起きるかわからないものだなと。自分で自分を守らなければならない。あの震災が直接的に人生を変えたわけではないですが、人生を考えるきっかけや自分を変えようとするきっかけを与えてくれました」

 その後、瀬口さんは税理士を目指し、税理士事務所へ転職。実務経験を積みながら、夜間は資格試験の学校へ通い、税理士試験に臨みます。そして試験に見事合格。まさに「手に職を」つけることになるのです。京都を拠点に、相続案件数が有数な税理士事務所に勤めていた瀬口さん。10年間に携わった相続申告数は100件を超え、申告に至らなかった相談数を含めれば300件以上に達します。「たまたまです。特別にどこか優秀だったわけでもなく、たまたま他の税理士より多くの相続業務に携わってきた。それが唯一の取り柄です」と瀬口さんは言います。法人税の申告をメインの事業としている税理士なら年に1回あるかないかの相続税の案件に携わるそうです。しかし、相続は家族構成や環境が異なれば、そのケースはさまざま。対応は非常に難しく、100件の案件に携わってきた瀬口さんですら、慣れることはないといいます。

 「幸い私はたくさんの案件に出合っていますので、多くのケースを知っています。残念ながら慣れるということはきっと一生ありませんが、その貴重な経験が、適切なアドバイスと想定できるあらゆるリスクの提示においてお客様の役に立てばと思っています」

 税理士になって3年目まで、力量以上のものを抱え、胃が痛くなることもあったそうです。「今思えば、知識も経験もすべてが未熟でした。それを隠すために失敗を恐れ、自分のリスクばかりを考えてしまった結果、もっとお客様にできることがあったのではないかと後で後悔をすることが多かったのだと思います。でも、今は自分が自信を持ってできると思ったことは、時間も身体もお客様のために全部使ってもいいと思っています。その代わり、できないことはきっぱりできませんっていいます」。震災から20年。独立をするにはよいタイミングだったという瀬口さんは確実に「相続のプロ」という唯一無二の職を手にしたのです。

気軽にフラッと入れる親しみやすい税理士事務所

#chapter3

「よく生きて、よく活かす」真の豊かさを。

 多趣味であることも瀬口さんの魅力の一つ。「囲碁は週に一度先生に事務所に来てもらっています。でも、勝ち負けにこだわらないのであまり強くならないんです」。そう言って微笑む瀬口さんに心を解きほぐしてもらっている依頼者はきっと多いはずです。

 そんな瀬口さんに今後の夢を聞いてみました。「本当にフラッと気軽に相談ができる税理士事務所を目指しています。今、税金のことで苦しんでいる人は多いです。お金がたくさんあっても苦しそうな人もたくさんいます。税金のことを考えるだけでやりたいこともできない。見えないものに振り回されているような、それってすごく不安ですよね。そんな気持ちを少しでも楽にしてあげたいです。幸せは人の心の中にしか存在しませんから」

 「よく生きて、よく活かす」。瀬口さんがホームページにも掲げているモットーです。相続税という特異な分野で、お金の持つ力を良くも悪くも知り尽くした瀬口さんが導いた生き方の提案。そして真に豊かになってほしいという瀬口さんの願いでもあるのです。

(取材年月:2015年3月)

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瀬口絵美プロ

税理士

瀬口絵美税理士事務所

人生で相続に関わる機会は1度や2度。案件によりそのケースも多岐に渡る。相続に長く携わってきた瀬口税理士。相続申告件数100件以上というその特異な経験を活かし、様々なケースにおいて適切かつ迅速に対応。

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