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配布員全員が雇用スタッフ。作業の透明性にこだわるポスティング

徹底した顧客目線に立つポスティングのプロ

松山尚樹

松山尚樹 まつやまなおき
松山尚樹 まつやまなおき

#chapter1

チラシは会社が責任を持って管理し、GPSの携帯や研修により業務の質を担保

 営業や集客のためチラシを取り入れたものの反響がなく、ちゃんと配られているのかと疑問を抱いたことはありませんか?
 不正な投棄、住民クレームといったクライアントの懸念を解消するため、自社スタッフによるポスティングにこだわり続けているのが、京都市の「フィード・インフォメーション」代表の松山尚樹さんです。

 「請負契約では、受注者はいわば事業主で個人の裁量に委ねることになります。当社では全員と雇用契約を結び、時給制で稼働しています。従業員としてマネジメントすると共に、スタッフにも当社の一員として意識を持って行動してもらいます」

 スタッフは決まった時間にいったん出社し、グループごとに各エリアへ出動するので、各自がチラシを持ち帰ることはなく、社内で適切に保管。また、位置情報を示すGPSを全員に携帯してもらうことで、所在などを把握しています。

 スタッフの研修も力を入れており、配布員としての責任や、住民へのあいさつ励行なども指導。「歩くのが好きな人、健康のために体を動かしたい人、コツコツとこなすのが得意な人など、当方には業務への適性が高いスタッフが多く在籍しているんですよ」と笑顔で語ります。

 「ポスティング業は、クライアントさまが業務の質を評価しにくい分、いかに信用を得るかが重要です。管理を徹底して作業の透明性を確保する必要があり、お客さま目線で不安材料を取り除いていき、たどり着いたのが今の形。正直なところコスト的には請負スタッフを使う方が楽ですが、このスタイルを変えるつもりはありません」

#chapter2

最短3日から最長1カ月まで配布期間を用意し、新聞折り込みも対応

 松山さんの元には、不動産物件やリフォームの宣伝、学習塾の生徒募集、飲食物のデリバリーなど、さまざまな業界からオファーが舞い込みます。配布期間は最短3日から最長1カ月まで4パターンを用意し、長くなるほど割安になる仕組みです。

 「入居者を募る高齢者施設など、継続性を希望される方も多いですね。一方で、スーパーのセール告知など即時性の高いものは新聞への折り込みをお勧めしており、こちらも当社で対応できます」

 京都府をはじめ、自治体や官公庁からの要望で広報誌やハザードマップを配ることも。「建築説明会など、対象者にもれなく届けるものは、スタッフの指揮命令系統がしっかりしている当社だからこそ、お受けできる仕事です」と胸を張ります。

 クライアントからは、「他の広告と比べ成約率が高い」「求人で人を集めることができた」との声が寄せられているとか。
 「不特定多数に行き渡り、受け手の潜在需要を喚起しやすいのがポスティングのメリット。チラシを手に取り、目にすることで、購買や応募などのアクションを促します」

 また、配布中のトラブルが少ないのも大きな強みだと言います。
 「広報誌を出している京都府の担当者から、『御社は未配や苦情が少ないが、特別な取り組みをしているのか』と、問い合わせを受けたことがありました。ポスティングを内製化したものの、クレームが急増したので再び私どもに依頼されたお客さまもいらっしゃいます。万一問題が発生した場合でも、当方が責任を持って処理いたします」

松山尚樹 まつやまなおき

#chapter3

京都のほか東京や大阪に拠点を構え、ポスティングを通じてビジネスを後押し

 京都で2004年からポスティングに携わる松山さんですが、以前は宅配ピザの現場で長く働いていました。アルバイト店員から社員に起用され、一時は、メンバーを率いる統率力などが認められ、10店舗ほどを統括するスーパーバイザーを任されます。

 その後独立し、フランチャイズ店のオーナーに。一国一城の主として経営に乗り出しました。
 「現職を始めたきっかけは、宅配ピザのチラシです。自店スタッフで配る時間がなく、専門業者にお願いしたのですが、いっこうに成果が出ませんでした。作業の実態が分からず不信感が募ったことから自分で事業を立ち上げ、同じフランチャイズ店の配布も請け負うことにしました」

 創業当初は「紙媒体はいずれなくなるよ」と周囲から忠告されたという松山さん。しかしスタッフを直接雇用し、部数に応じた歩合給ではなく時給制を導入することで、枚数をごまかしたり、廃棄したりといった課題解決に注力。
 自社のサービスや商品を、商圏で不備なくアピールしたいという事業者の支持を集め、2010年には兼業で続けていたピザ店を閉じ、ポスティングに傾注していくことに決めました。現在は、不動産業やスイーツの移動販売業も手掛けています。

 「自分の会社のチラシを自分たちの手で配ることで、クライアントさまの視点を持ち続けたいと思っています。また、当社は京都のほか、東京や大阪にも拠点を構えています。チラシというツールで、今後もみなさまのビジネスを後押ししていきたいですね」

(取材年月:2023年9月)

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松山尚樹

徹底した顧客目線に立つポスティングのプロ

松山尚樹プロ

ポスティング事業

有限会社フィード・インフォメーション

配布員は全て雇用契約による時給制で稼働。チラシも配布直前まで会社が責任を持って管理します。GPS携帯によるポスティングで作業の透明性を確保し、顧客の信用につなげています。

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