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業務整理から始めるAI・DX活用。地域企業が本業に集中できる環境を支えるIT外部顧問

業務整理からAI・DX活用まで地域企業を支えるITのプロ

岩森吏央

岩森吏央 いわもりりおう
岩森吏央 いわもりりおう

#chapter1

専任のIT担当者がいない中小企業を支援。業務整理からシステム開発、ホームページ制作まで

 京都・亀岡・南丹エリアを中心に、中小企業の「社外のIT担当」として活動する「クラウドラブ」代表の岩森吏央さん。専任のIT担当者がいない企業に寄り添い、AI(人工知能)の活用やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を支えています。

 「『AIで仕事がどう変わるのか知りたい』という声がある一方、『うちには関係ない』と感じる経営者もいます。私自身、スーパーの売り場長として現場で悩み、その後ITで解決する側に回りました。その経験を生かし、お客さまの事情に合った仕組みを、使い始めた後まで支えます」

 まずは業務をひもとき、AIやシステムに任せる作業と、人が判断する仕事を整理。必要なシステムの設計・開発から、問い合わせの獲得を目指すホームページの制作・保守まで手掛けます。

 「強みは、現場の経験と、AI・DXの知見です。背景には、かつて売り場の苦労をシステム会社に説明しても意図が伝わらず、歯がゆさを感じたことがあります。だから独学でプログラミングやクラウドの技術を身に付け、自らシステムを構築できるようになりました。技術の基礎があるので、AIの答えの正しさも見極められます」

 日商簿記1級の知識を生かし、売り上げや経費も踏まえて提案します。打ち合わせの翌週に試作アプリを提示するなど、迅速な対応も心掛けています。

 「士業など機密性の高い情報を扱う業種には、データを外部に送らずに使えるAI(ローカルAI)も提案します。参加者の理解度に合わせたITセミナーも開いています」

#chapter2

スーパーの売り場からシステム部門へ。独学で技術を身に付け、データ基盤の構築にも従事

 同志社大学工学部電気工学科で光電子回路の効率化を研究した岩森さん。卒業後の1997年、人と接する仕事を求めて大手流通小売企業に入社し、スーパーで売り場店長兼バイヤーを務めました。

 「数式と向き合う日々の中で、人とのコミュニケーションが恋しくなり、接客の仕事を選びました。その後は本部のシステム部門に移り、衣料品の発注システムの刷新を担当。ハンディターミナルを使って売り場から発注できる仕組みを整え、伝票の約99%をペーパーレス化しました」

 やがて、現場と開発業者の橋渡し役にとどまらず、社外でも通用する技術を身に付けたいと考えるように。終業後や休日を利用し、プログラミングを学び始めます。

 「ITの仕組みを理解するにつれ、サポートを受けながらであれば、自分でも会社のシステムを構築できると分かりました。さらにクラウドの技術を深めようと、2020年にクレジットカード会社へ転職。情報を一元管理するデータ基盤刷新の責任者を任されました。協力会社の支援を受け、内製を軸に進めた結果、当初の想定に比べてコストを約3分の1に抑え、30分ほどかかっていた分析処理も数秒に短縮できました」

 経験を重ねて自信を深め、「今しかない」と、40代後半だった2023年に「クラウドラブ」を設立し、データエンジニアとして都内の大手人材サービス会社のデータ基盤移行を主導しました。2026年からは京都を拠点に、地域の中小企業に向けたAI活用や業務システム開発の支援を本格的に始めました。

 「ITも地産地消でと考え、地元の企業が相談しやすい窓口になろうと決めました。自分で決めることには責任が伴いますが、それ以上にやりがいを感じています」

岩森吏央 いわもりりおう

#chapter3

対面で生まれる気付きを大切に。企業同士がつながり、助け合える地域づくりを目指す

 業種を問わず支援の幅を広げる岩森さん。顧客や案件ごとに大量の書類を手作業で仕分けている士業事務所には、スキャンとOCR(光学文字認識)で書類を自動で分類する仕組みを提案しています。

 「建設業の会社では、紙の報告書への記入や集計に手間がかかり、全体の売り上げを月に1回しか把握できていませんでした。各工程をデジタル化し、日々の数字を経営判断に生かせる仕組みをご提案しています。また、ある工場では、現場の担当者がスマートフォンに入力した作業の進捗や機械の稼働情報を、事務所と直接共有できるシステムの開発を進めています」

 ほかにも、「経験者で1時間、新人で2時間かかる見積書の作成を自動化し、営業活動や若手の育成に力を入れたい」という声が寄せられています。

 「改善が難しいと思われていた業務でも、お客さまと意見を交わす中で、新たなアイデアが生まれることがあります。対面で話す大切さを改めて感じますね」

 自身が暮らす亀岡市では、地域内経済循環を目指した取り組みが進められているとのこと。「企業同士が知り合えば、助け合いの場が生まれるはず。その橋渡し役になり、つながりをシステム面から支えたい」と意欲を示します。

 海外の論文や企業の発表を読み解き、YouTubeチャンネル「岩森吏央のAI見聞録」でも情報を発信する岩森さん。登録者は1万人を超え、AIに関する情報を広く届けています。

(取材年月:2026年10月)

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専門家プロフィール

岩森吏央

業務整理からAI・DX活用まで地域企業を支えるITのプロ

岩森吏央プロ

AIコンサルタント

合同会社クラウドラブ

スーパーの売り場店長やシステム部門での経験と日商簿記1級の知識を生かし、現場と経営の両面から業務改善を支援。業務整理からAI活用、システム設計・開発、ホームページ制作・保守まで対応します。

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