経験と実績を困りごとの解決につなぐ設計のプロ
子安俊男
Mybestpro Interview
経験と実績を困りごとの解決につなぐ設計のプロ
子安俊男
#chapter1
「住宅は、一度建てれば20年30年と住み続けるもの。それだけに『建ててから歳月を経てなお一層、住み心地の良さを実感できる家づくり』こそが、価値あるプロの仕事だと思います」と話すのは、「子安建築設計事務所」の一級建築士・子安俊男さん。40年近く建築設計に携わるなかで、ホテル、施設、集合住宅など幅広いジャンルに豊かな経験と実績をもち、とくに住宅設計については900件もの物件を手がけてきた実績があります。
「家づくりは、家族にとって大きなプロジェクト。課題を抱えている施主さまも少なくありません。しっかりコミュニケーションをとり、一緒に解決していくのが私のモットーです」
例えば山の斜面にある土地に家を建てたい場合は、どんな許可が必要なのか、道路やライフラインの整備はどうしたらいいのかなどを検討し、難関を突破して施 主の願いを叶えた例がいくつもあります。知識と経験のあるベテランだからこそできることでしょう。
ほかの設計事務所では難しいと言われた案件でも「私の知識と経験を役立てられるかもしれません。扱いの難しい土地にお困りの方、知識をフル稼働させますから、一緒に解決させましょう」と、決して敬遠することなく全力で取り組む子安さん。宅地だけでなく農用地についても相談に乗ったことがあるそうです。
「できるだけ施主さんのメリットになるように、さまざまな観点からいい手がないか探ってご提案しています」と話します。
#chapter2
地区計画による宅地開発を手がけた経験があることから、都市計画と住宅建築を一体化して考えられるのも子安さんの強みの一つです。
「新卒で入った会社が、設計だけでなく測量や開発を手がけており、私も測量を実践できたことが、とてもいい経験になりました。都市計画法が制定されたばかりで、申請や折衝で官公庁に行くことも多く、開発がうまく進むように先輩方がコミュニケーションをとる様子を横で見て学んだことが、今も役立っています」
住まい、そして街全体の機能性についても知見を広めた子安さんの家づくりと、建築家自らの得意分野や考え方をおし出した作品づくりには違いがあります。「見た目の斬新さを狙って使いづらい家になり、『家に生活を合わせなさい』と言わんばかりの設計もあります。それでは逆だと私は思います。建物の主役はお住まいになる家族や、そこで仕事をする従業員です。自分がやってみたいから、仕事として派手だからといって使い勝手が悪いものはつくりません」
まずはコミュニケーションありき。困りごと、実現したいこと、その理由など、話を聞けば聞くほど、多彩なアイデアが浮かぶといいます。
大切にしているのは、時間がかかっても、施主の家族全員の言い分を受け止めまとめること。二世帯住宅の場合「親御さんは遠慮して言わないけれど、親世帯の部屋にもう少しゆとりをもたせては」と気持ちをくみ取り、提案することもあると話す子安さん。家づくりで家族の心が通う合うことも重視しているのです。
#chapter3
子安さんの守備範囲は広く、サービス付き高齢者住宅、グループホーム、障害者や子どもを対象にした福祉施設、ゲストハウス、ビル、マンション、倉庫、店舗、宗教施設、大規模農業施設、耐震設計と、多彩な案件を手がけてきました。
新しい業態のニーズに応えるため、常に新鮮な情報を取り入れ、それを反映した建物づくりを続けています。その知恵や工夫は家づくりにも生かされ、使いやすさ、住み心地のよさにもつながり、好評を得ています。
最近の一例が、蔵のある家です。「蔵といっても1階と2階の間、2階と屋根の間に、収納空間をつくるというものです。見た目は3階建てですが実は2階建てで、蔵のスペースを含むと4層になっており、収納に十分なスペースが欲しいというご家族におすすめです。ハシゴではなく、階段を設置し安全性にも配慮。窓も付けられるので、部屋干しの場所として注目する方もおられます。見学会も実施しているのでお越しください」
日々の暮らしの中で収納、動線、機能面で使い勝手がよく、愛着を持って住める家。快適な住み心地で、年を経るごとに味わいが増す家づくりをめざす子安さん。「お子さんが大きくなったら個室も必要ですね」と10年先を見越したアドバイスも行っています。
「『夢を大切に、リアルな面も見逃さない』。この2つをバランスよく考えご提案。アドバイスをもらってよかったですという施主さまの言葉が、本当にうれしいですね」と笑顔を見せてくれました。
(取材年月:2019年1月)
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Profile
経験と実績を困りごとの解決につなぐ設計のプロ
子安俊男プロ
一級建築士
株式会社子安建築設計事務所
「蔵のある家」といった新しい試みも積極的に取り入れつつ、約40年の経験と実績に基づく「価値あるプロの仕事」を手がけ「建ててから歳月を経てなお一層、住み心地の良さを実感できる家づくり」を実践
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