年金を受け取る前に考える事7:特別支給の老齢厚生年金
当然、日々の生活の支出と収入が、必要最低条件になりますが、ここでは生命保険文化センターが行った意識調査を参考に計算してみます。
老後の生活費の目安
最低限必要と思われる日常生活費の平均 約23万円
高齢夫婦無職世帯の支出 約26万円
将来の生活費なるので、正確にはわかりません。
メドとして1ヶ月約30万円必要と仮定します。
1年間の必要金額30万円*12=360万円
受け取る年金を計算します。ねんきん定期便をみると正確ですが、
夫200万円+妻100万円=合計300万円と仮定します。
毎年60万円が不足しますね。仮に30年間この状況が続くとします。単純計算だと60万円*30年=1800万円必要になります。しかし、預けているお金にも利息が付くので、実際には、もっと少なくなりますね。預けているお金に、複利で利息がつくとして計算するときに使う係数が年金原価係数です。
〇1年複利で2%で運用しながら30年間60万円を受け取りたい時
60万円*22.396=約1344万円が必要となります。
〇1年複利で5%で運用しながら30年間60万円を受け取りたい時
60万円*15.372=約922万円が必要となります。
上の表は、資本回収係数です。
元本を何年間で複利、何%で運用すれば、「毎年いくらもらえる」を計算する時に使いますね。
◉1000万円手元にあるとき、2%複利で運用した時には、10年間で、毎年取り崩しができる金額は、
1000万円*0.11133=111.33万円になりますね。
◉1000万円手元にあるとき、5%複利で運用した時には、10年間
で、毎年取り崩しができる金額は、
1000万円*0.12950=129.5万円になります。
◎数字に惑わされては、いけないと思います。しかし、目安は必要になります。年金も厚生年金、国民年金あります。それぞれ繰り下げ受給もできますね。1ヶ月繰り下げると0.7%年金額が増えます。1年繰り下げると0.7%*12=8.4%UPになります。毎年、亡くなるまでずっとですね。私の友人にも「繰り下げ受給はしないと、長生きはしないから」といいます。
よく考えると65歳から受給する年金が100万円だとすると、66歳~に繰り下げた場合、66歳から死ぬまで毎年108.4万円になるんですよ。0.2%や0.3%付く預金を大事にしておいて、8.4%増える年金、見逃している人が多いように思えます。
自分の保有資産と相談しながら、年金の受け取り方も考える必要ありますね。厚生年金に加入年数や配偶者の年齢、国民年金に加入年数、企業型DCの加入期間、個人型確定拠出年金加入期間など考えて、組み合わせを考える必要あると思いますね。年金は受け取り方で変わりますね。