建材のエキスパートが手がける、施主の希望に合ったリフォーム（2/3）

先々も不安なく過ごしてもらうために、「長く住める家づくり」のアドバイスも

　最近では住まいの性能やデザインにこだわりを持つ人が多く、初見の業者に一任するのではなく、複数のメーカーや工務店をめぐって比較検討する傾向があるそうです。

　「先日も、ハウスメーカーでわが家を新築する予定だという方が、『図面を見てアドバイスをしてほしい』と展示場にいらっしゃいました。建材の特徴やメリット、デメリットをお伝えした結果、お客さまがメーカー側と交渉し、部分的に弊社の商品を組み込むことになりました」

　業者などから提示された素材のみならず、「お金をかけても自分が気に入ったものを」と自ら調べて探すなど、とことん追求する人が年々増えていると話す上岡さん。「素材選びにおいては、10年、20年後の補修・保善のことも、ぜひ考えていただきたいですね」と続けます。

　「オリジナル性の高い商品を選んでしまうと、後々、工務店が修理できないというケースもあるので注意が必要です。家は家族を守る場所なので、最も重視すべきは『安心と安全』です。お客さまが、先々まで不安なく暮らせるよう『長く住むための家づくり』もアドバイスしています」

　中には保証期間が過ぎてから不具合が出て、施工したメーカーに点検を頼んだところ修理費用が高額に。他の業者に見積もりをお願いしましたが「流通している既成品にはない構造のため、手が付けられない」と断られてしまった人もいるそう。上岡さんは自社の展示場を「住まいの情報発信基地」として、さまざまな案件の相談・検討に活用してほしいとメッセージを送ります。

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