外壁・屋根塗装には遮熱効果があるって本当?
外壁塗装を行う場合は、美しさを保つための色選びを念頭においておくことが大切です。洋服を選ぶときのように自由に色を選び塗装してしまうと、汚れや劣化が目につきやすくなります。
少しでも長くきれいな外壁を保つために、色や塗装料選びについても慎重に行いましょう。
外壁の汚れの原因はこれ
外壁を美しく保つためのポイントとして、外壁の汚れとなる原因について理解を深めておくことが重要です。外壁は常に自然にさらされる状態となっており、定期的にメンテナンスをすることでより良い状態を保ち続けることができます。
実際に外壁が汚れてしまう原因として、大気汚染による汚れを挙げることができます。空気中にはさまざまな汚染物質が漂っており、その汚れが外壁に付着することによって徐々に汚れが目立つことがあります。
同様に湿気による汚れも挙げることができます。特に日当たりが悪くてジメジメした環境下では、カビやコケなどが発生しやすく、外壁の汚れにつながってしまうことがあります。定期的にお手入れをするなどして、カビやコケの発生を防ぐことも重要です。
また、外壁の汚れの原因として、換気口まわりの汚れやサッシまわりの汚れを挙げることもできます。換気扇の吹き出し口に関しては油汚れが目立つ箇所でもあり、定期的にメンテナンスをしないとそのまま外壁の汚れにつながっていってしまいます。
サッシまわりの汚れに関しても同様で、窓枠付近の汚れが目立つこともあります。それは外壁塗料として使われるシリコンに含まれる可塑剤が溶け出していることが原因の一つです。また、サッシまわりに使われるコーキング剤(シーリング剤)にも可塑剤が含まれており、その油分が溶け出すことによって外壁の汚れにつながることがあります。
こうした汚れについては、可塑剤が少ないタイプのコーキング剤を利用することで対策可能です。
外壁の美観を保つ汚れが目立たない色
さまざまな原因が重なって外壁の汚れが目立ってしまうことがありますが、そのための対策として汚れが目立たない色を使うという方法を挙げることができます。
外壁の美観を保つという意味では、最初から汚れが目立たない色を使うことで一定の対策につなげることができます。
具体的に汚れが目立たない色として挙げられるのが、グレーや薄いブラウン、ベージュやアイボリーです。
これらの色は、外壁の汚れの原因となる砂やホコリ、コケ、カビといった色と同化しやすい色であるため、また主張の強い色ではないことから多くの住宅で選ばれています。
劣化が目に付く汚れが目立つ色
汚れが目立たない色もある一方で、汚れが目立つ色もあります。それは、白や黒といった色です。特に白に関しては、外壁塗装をしたばかりの頃はきれいでスタイリッシュな印象ですが、年数がたつに連れて次第に汚れや劣化が目に見えてわかるようになっていきます。
また、黒に関してはグレーやベージュといった中間色と比較して、汚れが付着した時のコントラストがはっきりしやすいというデメリットがあります。外壁に白を取り入れた場合も目につきやすいですが、黒を取り入れた場合も汚れた部分とのコントラストが強いため、汚れが目立ってしまいます。
また、赤や紫系の色も避けておきたいところです。これらの色に関しては、紫外線を吸収しやすく、色あせが起こりやすい色だと言われています。汚れだけでなく、色あせにより住まいの劣化が進んだように見えてしまうので、あまりおすすめできません。
美観を保つための塗料選び
外壁を美しく保つという意味では、塗料選びにこだわりを持つことも重要です。汚れが目立ちにくい色を採用することはもちろん、防汚性、防水性などを備えた塗料を選ぶことで外壁の美しさ、また保護性能などを長年にわたって維持することができます。
その塗料としておすすめできるのが、セルフクリーニング機能を有した塗料です。セルフクリーニング機能とは、雨がふった時に壁についた汚れを洗い流してくれる機能です。
雨水などにより外壁の汚れを洗い流す機能です。自助的に外壁についた汚れを洗い流す機能のことです。
こういった塗料は親水性に優れている特徴があります。わかりやすく言うと、雨水が塗膜となじみやすいため、塗膜表面についた汚れを雨水の流れにより落とすことができます。親水性がない塗料の場合、雨水が塗膜になじまず、雨水だけをはじいてしまうので、雨水の流れにより汚れを落とすことができないのです。
また、外壁の汚れの原因としてカビの発生を挙げることもできます。そのため、防カビ機能を有した塗料を利用するのもおすすめです。
近年は、塗料に防カビ剤などが入っていますが、対応できるカビの種類は限られています。
住まいの立地条件などにより、カビが発生しやすい場合は、数多くのカビに対して耐性を持つ専用の防カビ塗料を使用することで、カビによる外壁の汚れや劣化を予防することができます。
外壁の塗料については、価格や色の好みだけでなく、防汚性、防カビ性といった機能性についても十分に検討し、選ぶようにしましょう。