「エアコンだけでは、店内の環境が十分とは言えなくて…。」この夏、高知県香美市土佐山田町で飲食店を営まれているお客様から、そんなご相談をいただきました。
建物の屋根は、折板屋根(せっぱんやね)という、鋼板を山折り・谷折りに加工した金属屋根ですが、屋根からの熱がそのまま室内に伝わってくるため、いくら冷房を入れていても、頭の上から熱が降りてくる状態で、冷気がぜんぜん追いつかないということでした。
今回は、工場や倉庫、店舗などに広く使われるこの折板屋根の上から遮熱工事を行った事例を、ご相談から施工までの流れに沿ってご紹介します。
エアコンだけでは足りない、折板屋根の暑さ
ご相談をいただいたのは、今年5月にオープンされたばかりの飲食店、「Café&Bar Second Garage(セカンドガレージ)」様です。お店の建物自体は5年前に建てられたもので、内装にこだわり抜かれた、とてもお洒落な空間です。
この夏も非常に厳しい暑さでしたから、店主様はご自分で、室内環境の改善にどのような手法が有効なのかをインターネットで調べておられました。そのなかで当社が取り扱うスカイ工法を目にされ、「エアコン以外に対策があるのか?」とお問い合わせをくださったのです。
ここでいったん、熱の話をさせてください。輻射熱とは、風が吹いていても伝わってくる、電磁波による熱のことです。太陽や電気ストーブから放たれる熱がこれにあたります。屋根が受け取った太陽の輻射熱は、金属を通じて室内側へ放たれていきます。
冷房は空気を冷やす装置ですから、頭上から放たれ続ける輻射熱そのものを止めるはたらきは持っていません。
「エアコンをもう一台増やせばいいのでは?」とお考えになる方もいらっしゃると思います。ただ私は、まず熱の入口をふさぐことを先にご提案しています。入ってくる熱を減らさないまま冷房を足しても、機械に負担をかけ続けることになるからです。
約90度と約30度。デモ機で見ていただいた差
お問い合わせをいただいたあと、私はすぐに現地へ伺い、その場でデモ機をお見せしています。
やり方はいたってシンプル。電気ヒーターをお客様の目の前で稼働させ、その前に折板屋根の見本を置きます。見本の半分はそのままの状態、もう半分にはスカイ工法を施工してあります。同じ熱を、同じ距離から受けたときにどれだけ差が出るのかを見ていただくわけです。
このときは、そのまま何もしない折板屋根で温度が約90度まで上昇したのに対し、スカイ工法を施した側は約30度で安定していました。これには店主様も、大変驚かれていました。
なお、これはデモ機による実演で確認した数値です。実際の建物における温度 or 効果を示すものではありません。
マイベストプロのコラムなどでもお伝えしているのですが、「遮熱」というものは、言葉を尽くして説明してもなかなかピンとこないところがあります。だからこそ私は現地調査の際にこのデモをできる限りお見せするようにしています。カタログの数字を並べるより、手をかざして「こちらは熱い、こちらは熱くない」と感じていただくほうが早いです。
セカンドガレージ様が当社をお選びくださった一番の理由も、このときの体感だったのではないかと思っています。
内装を変えずに、屋根の上から遮熱する
実は今回、ご提案できる工法はひとつではありませんでした。
当社では、折板屋根の上に遮熱アルミシートを貼るスカイ工法のほか、カバー工法、屋内側の天井下に施工する方法など、複数の工法を使い分けています。
※スカイ工法とは
既存の屋根の上に高純度のアルミシートを取り付け、太陽の輻射熱を約97%反射する遮熱工法のこと。
店舗内部から施工する方法もありましたので、その選択肢も情報としてお伝えしました。ですが店主様は、店舗内装のイメージを崩さずに遮熱効果を発揮させたい、とご希望されました。こだわり抜かれた空間ですから、私も当然のご判断だと思います。そうしてお選びいただいたのが、今回のスカイ工法でした。
屋根の上からの施工には、もうひとつ利点があります。作業がすべて屋外で完結するため、建屋内の稼働を止めずに済むことです。営業されている店舗にとって、ここは小さくない違いだと考えています。
使用する遮熱アルミシートはサーモバリアです。サーモバリアとは、アルミ純度99%以上のアルミ箔を使用した遮熱シートのことで、太陽から放射される輻射熱を97%カットするとされています
工期3日を2日に。夏に間に合わせる段取り
とにかく暑さに困っている、一刻も早くなんとかしたい。最初にお話を伺った時点でそれははっきりと伝わっていました。
ですので、まず重要になるのが工事日程でした。そこで、事前に決まっていた別物件の施工工事の日程調整を行い、最短での工期設定をしています。ご契約から約2週間で材料と人員の手配を整え、施工に入りました。
また、工夫したのは、現場に入る前の段取りです。材料は事前にカットしておき、屋根へ荷上げする数量もあらかじめ設定し、そのうえで人員を増やす。こうやって現場に入ってから判断することを減らしておけば、そのぶん手が止まりません。結果として、当初3日間とお伝えしていた工期は2日間で完了しました。
この工期短縮については、店主様にも大変喜んでいただけました。
一方で、施工後の遮熱効果そのものについては、まだ聞き取りができていません。ですのでこの事例について、私の口から「何度下がりました」とお伝えすることはできません。ただ、工事の最中から店主様は「効果を体感するのが楽しみです」とおっしゃってくださっていました。
素敵な空間で美味しいお酒と時間を
Café&Bar Second Garage 様のご紹介
今回工事をさせていただいた「Café&Bar Second Garage」様は、香美市土佐山田町にある、素敵な時間を過ごせるおしゃれなカフェ&バーです。内装のこだわりはもちろんのこと、店主様の温かい人柄が魅力のお店です。
今回の遮熱工事を経て、これからの季節もさらに快適に過ごせる空間になったことと思います。週末や休日のお出かけに、ぜひ足を運んでみてくださいね!
- 所在地: 高知県香美市土佐山田町宝町1-6-6
- 金曜日:18:00~21:00
- 土日祝:11:00~15:00 / 18:00~21:00
- Instagramアカウント:
遮熱工事を、暑さ対策の選択肢のひとつに
夏の暑さ対策として、多くの方がまず思い浮かべるのはエアコンではないでしょうか。一方で、遮熱工事という言葉は、まだまだ聞きなじみがないように感じています。
遮熱アルミシートには、エアコンのように電気を使い続ける仕組みがありません。屋根の上で太陽の輻射熱を反射させるものですので、施工後に稼働のための電気代が発生するものではございません。
また、アルミ箔には室内から逃げようとする熱を反射させる性質もありますので、夏の暑さ対策だけでなく、冬の暖房効率の向上にもつながっていくと考えています。
職場、ご自宅、倉庫など、建物の環境改善をお考えでしたら、アルミシートを使った遮熱工事も、ぜひ選択肢のひとつに入れていただきたいと思っています。
私は建設業界での経験が長いほうではありませんが、だからこそ、お客様と近い目線でお話を伺い、専門的な内容を分かりやすくお伝えする「翻訳機」のような役割を担いたいと思っています。今回のデモ機も、その延長線上にあるものです。
株式会社剛建築板金工業では、高知県内をはじめ四国全域で、屋根・外壁の工事と遮熱工事を承っています。現地調査とお見積もりは無料です。サーモバリアのスカイ工法をはじめ、建物の形状や材質に合った工法をご提案しますので、折板屋根の暑さでお困りでしたらお気軽にご相談ください。
これまでの施工事例はこちらからご覧いただけます(https://www.go-smpi.co.jp/construction)
まとめ
暑さ対策はエアコンだけではありません。熱が入ってくる場所をふさぐという考え方を知っていただくだけでも、選べる手段は増やせます。
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