女性目線で会社の経営を支援する税理士
辻村法子
Mybestpro Interview
女性目線で会社の経営を支援する税理士
辻村法子
#chapter1
「お客さまの笑顔を引き出したい」と温和な表情で話す辻村法子さんは明るく、笑顔が似合う女性税理士です。仕事に対する情熱は話をするだけで十分に感じ取ることができます。そんな法子さんが働く「辻村法子税理士事務所」は、横浜駅から徒歩約15分。今までは父親・辻村陸男さんと長年、付き合いのある顧客と仕事をしてきましたが、法子さんが目を向けているのは自分と同年代の人々や同性である女性経営者です。
現在、税理士は比較的年齢層の高く、男性が多くの割合を占める業界です。若手・女性経営者は、年齢の離れた税理士を相手に本音を出すことが難しい場合もあります。「男性が多い業界の中で、女性である自分の強みを発揮していきたい」と話す法子さんは、そうした顧客に安心感を与え、可能な限り長く付き合うことができる関係構築に尽力しています。税理士の業務は、顧客の会社の税務を把握することから始まるため、信頼関係が重要になります。法子さんは自身の温かく話しやすい雰囲気が安心感につながると考え、それを切り口に信頼を得ようと心掛けています。
また「経営計画を顧客と一緒に考え、会社の現状をこまめに把握すること」を念頭に置く法子さんは、毎月、顧客と会うことで、仕事だけにとどまらない身近な相談相手になりたいと話します。昔は人づての紹介で仕事が成り立っていた税理士業界も、インターネットなどの普及で顧客が複数の選択肢から税理士を選ぶことができる時代に移り変わりました。しかし、人と人が接する仕事において、変わらず大事にしなければいけないものを、幼いころから父親の背中を見てきた法子さんは理解しています。
#chapter2
法子さんは中学生時代、小学校や老人ホームでレクリエーション活動を行いました。そこで、自分の行動によって子どもや高齢者を笑顔にできることのすばらしさに気付き、人が喜んでくれるような仕事に就きたいと考え始めます。高校3年生の時には、進路について悩み、自分が何の仕事に就けば人を喜ばせることができるのかを具体的に考えました。法子さんが出した結論は、身近な存在であった父親・陸男さんと同じ税理士になることでした。目標が決まれば、後はそれに向かって前進するのみ。大学3年時からダブルスクールで専門学校へ通い、他の事務所で経験を積んでから陸男さんの事務所で働き始めました。そして「願えばかなう」という当人のモットー通り、昨年の6月に登録を済ませ、税理士としての道を歩み始めたのです。
一方、陸男さんは1967(昭和42)年に税理士事務所へ就職し、1997(平成9)年に現在の事務所を設立。約45年もの間、業界の最前線で仕事をしてきた豊富な経験を誇ります。同時に、自身の年齢を考え「付き合いのある企業をどこまで支援していけるか」という悩みに直面。陸男さんが会社の顧問税理士として活躍していた以上、顧客にとってもそれは将来に対する不安につながっていました。法子さんが陸男さんの後を継ぐことが決まったことは、そうした不安を払拭する大きな転機になったと言います。
陸男さんは今後、法子さんを中心にした体制を整えながら、自身は後方での支援に回ります。法子さんもまた、陸男さんの近くで仕事をすることで、税理士として多くのものを学んできました。
#chapter3
不況下の日本では現在、多くの会社が経営難に苦しんでいます。窮地に陥る会社が少なくない中、法子さんはあらためて税理士の重要性を訴えます。顧問税理士として会社の状況をチェックできれば、そうした窮地を救うためのアドバイスができるからです。また、起業を考える人にとっても、会社の土台づくりをする上で、税理士の果たす役割には非常に大きなものがあります。「税理士の顧問料を経費ではなく、投資と考えてもらえるような仕事をする」という法子さんの言葉には、会社の成長を手助けしたいという強い気持ちが表れています。
「信じてもらえた分だけ頑張れる」との言葉通り、法子さんが大事にしているのは顧客との信頼関係です。また、税理士を目指した時の精神を忘れず、今でも目指しているものは「お客さまに笑顔になってもらえるような成果を出すこと」だと言い切ります。会社として顧問税理士の決定は慎重になりがちですが、最後に決め手となるのは経験よりも、人柄や仕事に対する姿勢に共感できたか否かではないでしょうか。法子さんから感じ取れる安心感や笑顔、仕事に情熱を注ぐ姿勢は、相手の目をまっすぐに見つめる話しぶりからもうかがうことができます。
(取材年月:2012年2月)
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女性目線で会社の経営を支援する税理士
辻村法子プロ
税理士
辻村法子税理士事務所
男性が多い税理士業界の中、女性である強みを意識。クラウドを活用した自計化の活用も含め、積極的な経営支援を約束する。
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