外壁塗装の仕上がりがイメージしていた色と違った
外壁塗装における作業工程には、足場の組立、飛散防止のネット張り、高圧洗浄による洗浄、養生、ケレン作業、ひび割れ等の下地処理、サビ止め、下塗り、中塗り、上塗りなどがあります。
最初の1~2日目で足場を組み立てたり、飛散防止のネットを張ったりします。
次に、高圧洗浄による洗浄や下地処理、ケレン作業、養生、サビ止めを行いますが、手間がかかりますので、最低でも3日はかかるでしょう。1日程度で完了してしまうようであれば手抜き作業の可能性があり、確認が必要です。
また、外壁の中塗りや上塗りを1日で完了してしまうようではあれば、工程内間隔が守られていない手抜き作業の可能性がありますので注意しましょう。
足場の組立や飛散防止のネット張りといった作業工程
足場は、作業者が安全かつ正確に作業するためのもので、高さ2m以上になると設置しなければなりません。
足場の組み立てや解体には、資格をもった作業者を専任しなければなりません。
足場の組立がしっかり行われていないと、強風などで足場が崩れたります。
屋根の塗装だけを請け負う業者に中には、経費を削るために足場を組まないで塗装をする業者もいますので注意してください。
飛散防止のネットは高圧洗浄による洗浄で、壁から飛び散ったホコリやカビ、コケ、はがれた塗装が、周囲の建物などに付着するのを防止するためにものです。
飛散防止のネットがしっかり張られていないと、壁から飛び散ったホコリやカビ、コケ、はがれた塗装が原因で、近隣から苦情が寄せられることもあります。
高圧洗浄による洗浄・養生といった作業工程
日々、雨風や日光にさらされている壁や屋根の表面にはゴミやカビ、コケが付着したり、塗装がはがれたりすることがあります。
高圧洗浄による洗浄では、ゴミやカビ、はがれかけた塗装を高圧洗浄機からでる高圧の水で洗浄します。洗浄といわれますが、水圧によって削り取るといった感じでブラシなどを使う場合があります。
高圧洗浄による洗浄をしっかり行わないと塗装がはがれやすくなります。
養生は、塗装しない部分にビニールやテープを使って保護をすることです。
養生は広範囲にわたることがあり、エアコンの室外機、樹木、自動車、オートバイ、自転車にも養生することがあります。
養生をしっかり行わないと、塗らなくてよい部位まで塗装がはみ出してしてしまい、美しく仕上がりません。
ケレン作業やひび割れ等の下地処理やサビ止めといった作業工程
金属製の外壁や屋根に行われるケレン作業は、電動工具やサンドペーパー、スクレイパーなどを使い、サビや古くなった塗装をはがす作業です。
ケレン作業を行なわないと塗装がはがれやすくなったり、残ったサビが広がり塗装の表面にあらわれたりすることがあります。
また、モルタルなどに経年劣化によりヘアークラックや構造クラックといったひび割れが発生することがあります。
表層のみのひび割れをヘアークラックと呼び、微弾性フィラーやセメントフィラーを刷り込み下地処理を行います。
モルタルなどの深い部分にまで達するひび割れを構造クラックと呼び、クラックの幅と深さを広げた後、プライマーを塗り、シーリングを充填して下地処理します。
下地処理をしっかり行わないと、塗装後、早期にひび割れが発生することがあります。
サビ止めは、金属製の屋根や外壁にサビ止め塗料を塗り、サビの発生を防ぐ作業です。
下塗り・中塗り・上塗りといった作業工程
下塗りは、シーラー、フィラー、プライマーといった下塗り材を外壁に塗り、中塗りや上塗りで使う上塗り材が壁にしっかり密着させる作業です。
下塗り材は、上塗り材の仕様書に書かれているものを使うのが一般的です。
中塗りと上塗りには、同じ上塗り材を使うことが多く、通常1回ずつ塗りますが、場合によっては追加でもう1~2回行われることもあります。
下塗り材や上塗り材を乾燥させる場合、異なる塗料を塗り重ねる場合の工程間間隔や同じ上塗り材を塗り重ねる場合の工程内間隔が決まっているので、乾燥状態が不十分なまま重ね塗りを行うことを防ぐことができます。
工程間間隔や工程内間隔を守らないと、外壁塗装の耐用年数が短くなることがあります。
屋根も外壁と同じような方法で行います。
各作業工程と目安時間と手抜き作業について
最初の1~2日目で足場の組み立てや飛散防止のネット張りを行います。
3日目に、1日かけて高圧洗浄機による洗浄、4~5日目に養生やケレン作業、ひび割れ等の下地処理やサビ止めを行います。
6日目に、1日かけて外壁の下塗り、7~8日目で外壁の中塗りや上塗りを行います。
9~11日目で、屋根の下塗り、中塗り、上塗りを行い、12日目に1日かけて雨どいや雨戸など付帯部分を塗装します。
マンションやアパート以外の一般的な住宅であれば、ご紹介した日数で作業は完了します。
ただ、高圧洗浄による洗浄や養生、ケレン作業、ひび割れ等の下地処理やサビ止めの作業は最低3日間かかり、1日程度で完了してしまうようであれば手抜き作業の可能性があり、確認が必要です。
また、外壁の中塗りや上塗りを1日で完了してしまうようではあれば、工程内間隔が守られていない手抜き作業の可能性があります。