外壁タイルの浮きを補修する2つの代表的な工法
通気工法のサイディング壁は、外側からサイディング材、空気層、防水紙、間柱外部の順の構造になっており、直貼り工法には、サイディング材と防水紙の間に空気層はありません。
この空気層があると、建物の外側と内側に温度差で発生する結露(湿気)が発生しても、結露を乾燥させたり、湿気を外に排出できたりします。
建物を建設する会社から外壁通気工法について説明を受けるのが一般的ですが、建築会社から説明がなければ図面を確認しましょう。
通気工法のサイディング壁で、通気用の胴縁を張り付ける際は、空気の通路をしっかり設けることが重要で、張り付けた胴縁と胴縁の間には30mm程度の隙間を設けることが必要です。
法が改正されたため、瑕疵担保保険に加入するためには、通気工法のサイディング壁にすることが必要不可欠となりました。
サイディング壁の通気工法について
通気工法のサイディング壁は、外側からサイディング材、空気層、防水紙、間柱外部の順の構造になっています。
サイディングの裏側と防水紙の空気層は約15mm程度あります。
サイディング材と防水紙の間に空気層があると、建物の外側と内側の温度差で発生する結露(湿気)が発生しても、結露を乾燥させたり外に排出できたりします。
また、通気工法のサイディング壁は、サイディング材の施工精度に誤差が多少あっても、すぐに漏水することはありません。
逆に、直貼り工法や通気層なしの場合、サイディング材の高い施工精度が必要です。
ご紹介した通気工法は、2000年から法律によって標準工法となりました。
建物が完成してしまうと、通気工法と直貼り工法の違いは、普通の人ではわかりませんので専門家の調査が必要です。
サイディング壁における通気工法以外の直貼り工法について
直貼り工法のサイディング壁は、外側からサイディング材、防水紙、間柱外部の順の構造になっています。
防水紙は、雨などが室内に侵入することを防ぐために取り付けます。
直貼り工法には欠点があり、サイディング材が防水紙に接しているため、建物の外側と内側に温度差によって発生した結露(湿気)が、サイディングの裏側と防水紙の間に留まってしまい、サイディング材に浸透してしまうことがあります。
結露の浸透が進行すると、サイディング材の塗料が剥がれてしまったり、膨れてしまったりします。
また、結露が浸透したサイディングが外気の寒暖差にさらされると、伸び縮みが発生し、寒冷地では、塗膜の剥離現象が発生することがあります。
そのため、寒冷地ではサイディング材に塗装はできません。
通気工法のサイディング壁を採用しないと瑕疵担保保険に加入できない
建設業者や住宅業者が倒産してしまい、建物に発生した瑕疵に対しての補修等が行えない時に、瑕疵担保保険に加入していると、補修などに必要な費用が支払われます。
実際に保険金を支払うのは、大臣指定の保険法人となります。
建物の売買契約を結ぶ際に、瑕疵担保保険の加入については、建設業者や住宅業者の説明や契約書面の記載がありますので確認しましょう。
瑕疵担保保険における保険金の上限は2000万円となっており、対象となる費用には、補修費用以外に、引越代や仮住居費なども含まれます。
2000年から法律によって、通気工法が標準工法となったため、通気工法のサイディングを採用しないと瑕疵担保保険に加入できなくなりました。
瑕疵担保保険へ加入する場合、工事中の住宅に検査が必要となっています。
サイディング壁の通気工法における注意点
建物が完成してしまうと、通気工法で施工したかどうかがわかりづらくなるため、手抜き工事などで、通気用の胴縁の配置をしっかり行なわなかったりすることがあります。
胴縁とは、幅35㎜、厚み15㎜程度の木材です。
このような事にならないように、建築会社から外壁通気工法について説明を受けることが基本です。
もし、建築会社から説明がなければ図面を確認しましょう。
通気胴縁、通気層、外壁通気といった内容の記載が図面にあればOKです。
サイディング壁の場合、横張りサイディング壁と縦張りサイディング壁があります。
横張りサイディング壁は通気用の胴縁を横方向に、縦張りサイディング壁は通気用の胴縁を縦方向に張り付けます。
通気用の胴縁を張り付ける際は、空気の通路をしっかり設けることが必要です。
サイディング壁の通気工法による空気の入口と出口の設置方法
壁の中の空気が滞ることなく、スムーズに流れるように空気の入口と出口を設置しなければなりません。
サイディング壁において、空気の入口はサイディングの最も下面で、空気の出口は軒裏などに換気口などを設置します。
通気用の胴縁を縦に張り付ける縦張りサイディング壁で、縦方向に張った通気用の胴縁と窓枠周辺に張った横方向の通気用の胴縁をぴったりくっつけてしまい、空気の流れを遮断してしまうミスがあります。
また、通気用の胴縁を横方向に張り付ける横張りサイディング壁で、一直線上に横方向に張り付けた胴縁と胴縁をぴったりくっつけてしまい、空気の流れを遮断してしまうことがあります。
このようなミスをしないように、張り付けた胴縁と胴縁の間には30mm程度の隙間を設けることが必要です。