雨漏りの原因となる屋根の老朽化にはどんなケースがある?
住宅の屋根には色々な種類がありますが、屋根に使われている屋根材のほとんどは、塗料が塗られています。
この塗料がはがれ屋根材がむき出しになると、劣化したり水分を吸収したりして、最悪、割れてしまうことがあり、その割れ目から雨水が室内に侵入して雨漏りとなります。
屋根材の劣化を抑えるためには、定期的な塗料の塗り替えが必要で、下地調整、目粗しや研磨、さび止め塗料やシーラーを使った下塗り、中塗りや上塗りといった順で行います。
高圧洗浄で屋根の古い塗料、汚れ、コケ、カビを除去する
住宅の屋根には色々な種類があって、例えば、コロニアル屋根、アーバニー屋根、トタン屋根、モニエル瓦などあります。
中でも、コロニアル屋根は葺き替えがしやすく、安価なため人気です。コロニアル屋根では、セメントや繊維などを板状にした屋根材を使います。
コロニアル屋根に汚れが付着したり、コケ、カビが発生したりすると、屋根材に塗装した塗料の劣化がすすみます。
屋根材を保護する塗料が剥がれてしまうと屋根材の劣化がすすみ、水を含んだりして、割れてしまうこともあります。
割れた屋根材から雨水が室内に侵入して構造部材などを劣化させ、建物自体の耐用年数を縮めてしまうことになります。
このような事態になる前に屋根材の再塗装を行います。
再塗装の工程は、下地調整、目粗しや研磨、さび止め塗料やシーラーを使った下塗り、中塗りや上塗りといった順に行います。
下地調整で高圧洗浄をしっかり行わないと屋根の塗装は上手くいかない
屋根に塗装を行う工程の中で、最も重要なのが下地調整です。下地調整ではチョーキング(粉化)した古い塗料、屋根の汚れ、コケ、カビを高圧洗浄し除去します。
古い塗料、屋根に付着した汚れ、コケ、カビを高圧洗浄し除去する下地調整を、しっかり行なわないとすぐに塗料が剥がれてしまいます。
高圧洗浄後は1~2日間しっかり乾燥させます。洗浄後すぐに屋根の塗装を行うことは絶対にやめましょう。
家庭用の高圧洗浄機を使って外壁の洗浄しようと思う方もいるかもしれません。
ただ、水圧の低い家庭用の高圧洗浄機ではしっかり洗浄できませんし、防護ネットや足場も必要になる場合があるので危険です。業者さんに依頼されることをおすすめします。
後でお話ししますが、周囲に迷惑をかける業者さんがいたり、手抜きをする業者さんもいたりしますので、注意してください。
高圧洗浄で古い塗料を除去し、しっかり乾燥させる
しっかり高圧洗浄すれば、古い塗料、汚れ、コケ、カビを削り取るように除去できます。
高圧の水で一気に洗浄する高圧洗浄ですが、頑固な汚れ、コケ、カビを除去する場合は、自然薬剤系クリーナー剤を併用したり、へらでこすったりする場合もあります。
きれいに汚れなどを取り除く必要があります。
高圧洗浄を行なった後、屋根の乾燥に1~2日間は必要です。
汚れ、コケ、カビは、塗料と下地の密着の妨げになりますが、下地に残った水も乾燥させないと密着の妨げになります。
気温が高く水の乾燥が早い夏は1日、気温が低く水の乾燥が遅い冬は2日間乾燥させます。
業者さんに高圧洗浄は任せた方が安心
高圧洗浄に使う外壁塗装用の高圧洗浄機は、バケツやタンクに貯めた水を吸い上げ圧縮し、ノズルから高圧な水を噴出させます。
ホームセンターや家電量販店で販売されている、家庭用の高圧洗浄機の水圧は8~12MPaですが、外壁塗装用の高圧洗浄機の水圧は14.7MPa以上あります。
個人で家庭用の高圧洗浄機を使って、屋根の下地調整をしようとしても水圧が低く、上手くいかない場合がありますので注意が必要です。
手抜きや危険で迷惑な作業をする業者さんの高圧洗浄は要注意
高圧洗浄を業者さんに依頼する場合、いわゆる手抜きや危険な作業をする業者さんもいますので注意してください。
一般的な二階建て住宅の屋根を、1~2時間で高圧洗浄を完了したり、防護ネットや足場を設置せずに危険かつ迷惑な作業をしたりする業者さんがいます。
防護ネットを設置しないと、古い塗料、汚れ、コケ、カビを含んだ水を他の住宅へもまき散らしてしまう可能性があり、近隣から苦情がでることがあります。
足場を組まずに作業していて、もし作業者が屋根から落下したら大変です。また、高圧洗浄は、屋根の汚れだけを除去する作業ではなく、屋根に生えたコケやカビ、塗装した古い塗料を削り取る作業です。
1~2時間の高圧洗浄では、汚れは除去できるかもしれませんが、コケ、カビ、古い塗料が除去できるはずがなく、最低でも4時間はかかります。外壁と壁で、最低8時間は必要です。
このような手抜きや危険で迷惑な作業をする業者さんが提示する費用は安いですが、トラブルが起こったり、すぐに塗料がはがれたりして、結局再塗装することになり余計なお金もかかります。