桜も散り、花や青葉が目に鮮やかな季節になりましたね。
昼間は、暑い!と感じることもあります。
そろそろ冬物を脱ぐ時期ですね。
「その前にダイエットをしなきゃ!」
なんて考えている方もいらっしゃるかもしれません。
ところで、ダイエットってなんでしょう?
ダイエットとは
「ダイエットって、痩せることでしょ。」
そう考えている方がほとんどだと思います。
でも、それだけではないのです。
研究社の新英和中辞典には、
diet
日常の(飲)食物.
(治療・体重調節などのための)規定食,特別食,ダイエット; 食餌(しよくじ)[食事]療法,食事制限.
〈医師が〉〈人に〉規定食をとらせる.
〈人に〉食物を与える.
と記載されています。
つまり、
ダイエット = 痩せる
ではないのですね。
目的をもって体重を増やすことも、「ダイエット」というわけです。
では、体重を減らすためのダイエットのためには、どのようなことをしたらよいのでしょう?
ここでは、ただ体重計の数字を減らすだけではなく、今よりも健康になるための体重の減らし方について書いてみます。
ご参考になさってくださいね。
カロリーとエネルギーバランス
おなかすいたな!
でも、これ食べたらカロリー高いよな・・・
なんてこと、ありませんか?
体重を減らすためには、カロリーをとったらいけない!
と、思っていませんか?
カロリーは悪者でしょうか?
カロリーって、何なのでしょう?
カロリーとは、エネルギー(熱量)の単位です。
私たちのカラダは、
心臓が全身に血液を送り、
胸を膨らませて息を吸い込み、
脚を動かして歩く、
そんなことをやっています。
心臓を動かす、胸を膨らませる、脚を動かす・・・
ヒトがカラダを動かすためには、エネルギーが必要となります。
車を動かすのにガソリンが必要なのと同じですね。
生きるためにはカロリー大事♪
でも、使ってばかりではエネルギーがなくなってしまいます。
なくなったら動けなくなるので、食事としてエネルギーの元になるものをカラダの中に摂り入れます。
カラダを動かすために使ったエネルギーのことを、消費カロリーといいます。
食事として摂ったもののエネルギーのことを、摂取カロリーといいます。
消費カロリーは出ていくもの
摂取カロリーは入ってくるもの
ということですね。
消費カロリーと摂取カロリーのバランスのことを、エネルギーバランスといいます。
消費カロリーが少ないのに、摂取カロリーが多ければ、エネルギーが余り、余ったものは脂肪として貯蔵されます。
逆に、消費カロリーが多いのに、摂取カロリーが少ない場合は、エネルギーが足りないので、体重が減ってしまいます。
摂取カロリー > 消費カロリー → 体重増
摂取カロリー < 消費カロリー → 体重減
摂取カロリー = 消費カロリー → 体重維持
ですから、体重を変えるには、カロリーの出し入れのバランスを崩す必要があるのです。
カロリーは悪者ではありません。
ヒトは食べないと動けません。
どのくらい食べるか?
そして、どのくらい動くか?
そのバランスが大切なのです。
体脂肪を減らすには
体重を減らすためには、エネルギーバランスを負(マイナス)にする必要があります。
ところで、カラダの脂肪を1㎏減らすのに、どのくらいの消費カロリーが必要だと思いますか?
脂肪1gは9kcalのエネルギーになります。
1kgは1000gですから、
9 × 1000 = 9000kcal
と思いがちですよね。
でも、体脂肪、すなわち、カラダの中にある脂肪組織は、純粋な脂肪というわけではありません。
体脂肪のうち、純粋な脂肪は8割くらいで、残りの2割は脂肪以外の成分や水分なのです。
ですから、体脂肪1kgの中の純粋な脂肪は、
1kg × 80% = 0.8kg =800g
ということになります。
脂肪1gが9kcalでしたから、
9kcal × 800 = 7200kcal
です。
ということで、体脂肪1kgを減らすのに必要なカロリーは7200kcalとなります。
もし、1ヶ月(30日)で1kg減らしたいのであれば、
7200kcal ÷ 30 = 240kcal
なので、一日にエネルギーバランスを240kcalずつマイナスにしていけばよいことになります。
エネルギーバランスをマイナスにする
エネルギーバランスを負(マイナス)にする方法は、3つあります。
一つ目は、摂取カロリーを減らす、です。
食べる量を少なくする、ということですね。
二つ目は、消費カロリーを増やす、です。
運動をしたり、生活活動を活発にしたりして、身体活動量を増やす、ということです。
三つ目は、摂取カロリーを少し減らして、消費カロリーを少し増やす、です。
実は、この方法が一番おすすめの方法なのです。
食事でエネルギーバランスをマイナスにすると
さて、1ヶ月で1kgを減らすためにマイナスにするエネルギーは、1日に240kcalでした。
「一食抜いたら4ー500kcalは減らせるから、かんたん!」
と、思っちゃいませんか?
一つ目の「摂取カロリーを減らす」で減らした体重の中身は。体脂肪ではなく筋肉がほとんどなのです。
筋肉は、カラダを動かすためのものです。
筋肉が減ると、カラダが疲れやすくなってしまいます。
エネルギーバランスをマイナスにする運動は
では、1日当たり240kcalの運動はどんなものでしょう?
消費カロリーは、同じ運動をしても、体重によって変わります。
手軽に始められるウォーキングの場合、体重60kgの人では10分間で40-50kcalの消費になります。
240kcalを消費するには、50分間のウォーキングが必要ということになります。
「毎日、1時間のウォーキングをしているわよ。」
という声や
「そんな50分も歩けないよ。」
という声が聞こえてきます。
毎日のウォーキングを日課としている方は、そのウォーキングをやって、エネルギーバランスがとれているわけです。
なので、バランスを崩すには、今のウォーキングにプラス50分のウォーキングをしなければならないことになります。
今の1時間ウォーキングにプラス50分間・・・
時間の捻出が課題となるかもしれませんね。
また、50分も歩けない、という方は、その通りですよね。
急に運動量を増やしたら、カラダが疲れ果ててしまいます。
少し減らして少し増やそう
じゃぁ、どうする?
ということで、三つ目です。
摂取カロリーを少し減らして、消費カロリーを少し増やす、です。
1日当たり240kcalずつマイナスにしていけば、1ヶ月で1kgが減るのでした。
なので、
30分歩いて150kcal消費して、食べるものから100kcal減らす、
とか、
20分歩いて100kcal消費して、食べるものから150kcal減らす、
とか。
これなら、今のバランスを崩すことができそうな気がしませんか?
まとめ
体重を減らすだけであれば、食べなければOK。
でも、そうやって体重を減らすと、体力が衰えてしまいます。
健康的に減量するには、今食べているものから少し減らすこと、そして、動くことを少し増やすこと、が効果的です。
1ヶ月で5kg減!、なんて文章には、ついつい惹かれてしまいます。
でも、急激な減量もやっぱりカラダに悪いのです。
無理せず、ゆっくり、コツコツと。
これが、健康的に体重を減らすダイエットの一番の近道です。