中古福祉車両で人生をさらに彩り豊かなものに（2/3）

「福祉車両」という選択が、日々の暮らしを変えていきます

　福祉車両は高齢者の利用だけでなく、実際は障害児を育てる子育て世代のニーズが多いと郷田さんは言います。例えば支援学校への送迎などで普通車両を利用している人は車の移動の度に子供を抱きかかえて車に乗せ、車イスを積み込むなど、力仕事を毎日繰り返しています。子供が小さい頃は親世代も体力的に大丈夫ですが、子供の成長と共に車椅子もサイズアップして車での移動も大変になります。

　全自動の車椅子リフトやスロープなどを装備した自動車は、介護施設が利用する大型の車のイメージですが、こちらでは普通車や軽自動車の中古福祉車両を常時30台以上展示しているので、個人の家庭でも予算に合わせて購入することが可能です。郷田さんは顧客それぞれの状態をヒアリングして、生活を見据えた上で各家庭に合った福祉車両を提案しています。また、福祉車両のレンタカーを6台所有していて、軽自動車の場合は半日4000円（税別）からレンタルが可能です。福祉車両に興味がある人は、まずはレンタルをしてみて、実際にその便利さを体感してほしいと話します。最近では病院の一時帰宅やドライブなどでレンタカーを利用する人が増えてきているそうです。

　郷田さんは障害者が自分で運転するための車の改造の相談にも応じています。例えば突然の病で下半身付随になった人が、それまで利用していた車を手で操作できる様に改造したり、脳梗塞で右半身付随になった人がアクセルを左側に改造したりと方法はさまざまです。デモカーも用意していて、その人に合った改造方法を法律に沿って提案。郷田さんの古くからの知人に、改造した車で日本一周の旅に出かけた人もいるそうです。障害で車の運転を諦めるのではなく、自分の状態に合わせて改造した車を手に入れることで、毎日の通勤やドライブなど、これから先の可能性が広がっていきます。

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