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ガルバリウム鋼板屋根のメリットとデメリット

瀧澤豊

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テーマ:鋼板屋根

今回は岩手県の住宅の屋根でよく使われている「ガルバリウム鋼板」についてまとめてみました。メリットとデメリットも紹介しますので是非参考にしてみてください。


ガルバリウム鋼板について

ガルバリウム (Galvalume) 鋼板は、1972年にアメリカのベスレヘム・スチール社(Bethlehem Steel Corporation, 1857年 - 2003年)が開発したアルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板の名称です。ペンシルベニア州ベスレヘムに所在した会社で、かつてはUSスチールに次ぐ規模を持っていたが、2001年に破綻、分割され、2003年にインターナショナル・スチール・グループ(International Steel Group, ISG)に売却されました。2005年にISGはミッタル・スチールと合併しました。その操業期間中、ベスレヘム・スチールは世界で最大の造船会社の内の一つで、アメリカの工業生産における最も強力なシンボルの一つであったそうです。

ガルバリウム鋼板はガルバリウムという合金でメッキされた鋼板にことで、ガルバリウムという合金がメッキ層となり鉄を保護します。

その組成は、アルミニウム (Al) 55%+亜鉛43.4%+珪素 (Si) 1.6%の合金を用いています。

アルミニウムは、めっき層表面に強固な不動態皮膜を形成して、めっき層を保護する。Zn含有量が低下することで犠牲防食性能は劣化するものの、アルミニウムの不動態皮膜とZn腐食部の腐食生成物がめっき層の腐食進行を抑制するため、全体として高い防食性を発揮する。合金比率は、Znの犠牲防食性能とアルミニウムの不動態保護性能のバランスで決められた。開発メーカーであるベスレヘム・スチール社の実験によると、めっき皮膜寿命は、塩害地域で約15年・工業都市や田園地帯で約25年以上との結果が出ています。
ガルバリウム鋼板は高い防食性を活かして、建物の外壁や屋根の材料、あるいは雨樋・ベランダまわりなどの各種建築材料として近年使用が増加しています。同じ耐食鋼材として広く使用されているステンレス鋼板に比べて購入単価が大幅に安いことから、特に最近のステンレス鋼価格高騰を受けて、材料選定切り替えの動きが進んでいます。また、屋外使用向け塗装鋼板の母材としても、幅広く用いられています。

ガルバリウム鋼板には、一般的なガルバリウム鋼板と、SGL鋼板の二つがあります。SGL鋼板(エスジーエル)は、次世代ガルバリウム鋼板と言われている、スーパーガルバリウム鋼板のことです。SGL鋼板はガルバリウム鋼板をベースに、マグネシウムを約2%ほど添加して防錆効果をプラスしています。SGL鋼板の耐食性は、一般ガルバリウム鋼板の3倍超えと表現されるほど、優れた耐食性が期待できます。

屋根材種類を比較したデータによると、2017年以降に新築で採用された屋根材のうち、金属屋根がスレートと瓦を抑えてはじめて1位になりました。瓦屋根は減少傾向にありますが、金属屋根は増加傾向にあります。金属屋根のすべてがガルバリウム鋼板ではありませんが、ほぼほぼガルバリウム鋼板になります。銅板やステンレス鋼板、ジンカリウム鋼板、亜鉛鋼板なども含まれています。

ガルバリウム鋼板の屋根はすばらしいですね!

ガルバリウム鋼板の屋根のメリット

①耐久性が高い:近年は「トタン」から「ガルバリウム鋼板」に進化したため、腐食や腐朽などの心配がなく、寿命が長いです。一般的に、30年から40年以上の寿命を持ちます。鋼板自体が非常に強く、風や雨、積雪、紫外線などの外部からの様々な要因に対して耐性を持っていますので、長期間にわたって美しい状態を保つことができます。さらに、ガルバリウム鋼板屋根は塗装やコーティングによって防水性や耐候性を高めることができます。塗装やコーティングによって、鋼板の表面を保護し、耐久性をより高めることができます。鋼板屋根は、その強度と耐久性、メンテナンスの容易さから、住宅、商業施設、工場など、さまざまな建物の屋根材として使用されています。

②軽量な屋根材:ガルバリウム鋼板屋根は非常に軽量であり、屋根構造を強化する必要がありません。地震が起こったとき、屋根材の重量が大きいと建物の揺れによって屋根が崩れ落ちる恐れがあります。鋼板屋根は軽量なので、地震による影響が少なく、安定した耐震性能を発揮します。また軽量であるため、輸送コストも安く済みます。トラックで一度に複数の鋼板を輸送することができるため、工事現場に届けるまでの時間やコストを節約できます。

③耐火性が高い:金属は燃えにくく、火災リスクを軽減できます。鋼板は、非常に高い融点を持つ金属であるため、耐火性があるとされています。一般的に、鋼板は、鉄を主成分とする合金であり、融点が1,500℃を超えるため、火災の際には溶解することはありません。また、鋼板は、表面に酸化皮膜が形成されるため、酸素や水分の侵入を防ぐことができます。これにより、鋼板の表面は腐食や劣化を防止することができ、耐火性が増します。さらに、鋼板は、非常に高い強度を持つため、火災が発生した際にも屋根の形状を保ち、建物の構造体を守ることができます。そのため、鋼板屋根は、高い耐火性を持ち、火災に強いとされています。

④デザイン性が高い:鋼板屋根は、色のバリュエーションが多く、さまざまな表面加工ができます。例えば、光沢があるもの、艶消しがされたもの、木目調のものなどがあります。これにより、建物の外観やデザインに合わせたカスタマイズができます。鋼板屋根は、カットや折り曲げなどの加工がしやすく、様々な形状に仕上げることができます。これにより、建物の特徴や個性を引き出したデザインが可能です。

⑤環境に優しい:ガルバリウム鋼板はリサイクルが可能です。鋼板は鉄を主成分とする素材であり、スクラップ鉄として再生利用することができます。また、リサイクルにより鋼材の生産に必要なエネルギーを大幅に削減できるため、CO2排出量の削減にもつながります。さらに、鋼板屋根は太陽光発電システムの設置に適していることや、グリーンルーフなどの設置にも適しています。これらの設備を取り付けることで、省エネやCO2削減につながることができます。エコな屋根材はガルバリウム鋼板屋根です。


ガルバリウム鋼板の屋根のデメリット


①雨音がうるさい:雨音や風音が響きやすく、大きいため、気になる人もいるでしょう。鋼板屋根は薄く硬質で表面が平滑なため、雨水が直接落下した際に音を発生しやすくなっています。また、鋼板屋根は密閉性が高く、内部の空気が圧縮されることで音が反響し、音響効果が増幅されることもあります。そのため、他の屋根材に比べて雨音が聞こえやすいとされています。ただし、鋼板屋根には様々な施工方法があり、断熱材や防音材を取り付けることで雨音を低減することも可能です。

②施工が難しい:鋼板屋根の施工は専門的な知識と技術そして工具が必要であり、DIYでは難しいとされています。大工さんも鋼板屋根はできないと言ってまったく手を付けない人も多いです。鋼板は素材が硬く、曲げたり切ったりする際には専用の工具や機械が必要です。また、鋼板を加工する際には、素材の性質を理解し、加工方法を正確に把握していないと、歪みやひび割れが生じることがあります。熟練した職人が施工しないと、施工品質が低下する場合があります。施工不良によっては、屋根漏れや風災害などのリスクが生じるため、施工前にしっかりと見積もりや現地調査を行うことが大切です。

③色褪せしやすい:ガルバリウム鋼板屋根は定期的なメンテナンスとして塗装がかかせません。太陽光や雨風による影響で色褪せしてきて、美観が保たれにくいというデメリットがあります。また、錆びてくると穴が空いてしまったりして雨漏りの原因になります。鋼板屋根は15年から20年のペースで塗り替えが必要と言われています。今のガルバリウム鋼板は耐久性に優れていますが、ハゼ部分や軒先先端などは、どうしても錆びが発生しやすいところです。錆びやすいところを、錆びる前に塗装してあげることにより、長期的に美観を維持してくれます。

④断熱性が低い:鋼板屋根は熱伝導率が比較的高い素材の一つです。これは、鋼板が金属であるため、熱をよく伝える性質を持っていることが原因です。瓦屋根やスレート屋根に比べて断熱性能が低いので、鋼板屋根を採用する場合には、断熱性の確保が必要になります。屋根材を選ぶ際に裏側に断熱材付きの屋根材を選ぶこともできますし、野地板や垂木などに断熱材を追加する屋根断熱もあります。断熱性能を上げることで、夏場は涼しく、冬は暖かい空間となります。

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ガルバリウム鋼板の3倍の耐食性を持つ鋼板メーカー シェアナンバー1
日鉄鋼板株式会社

一番歴史ある老舗鋼板メーカー
JFE鋼板株式会社

ヨドの物置が有名
株式会社淀川製鋼所



私たちのガルバリウム鋼板の施工事例





ガルバリウム鋼板屋根の工事事例
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以上、瀧澤屋根工業タキサワヤネコウギョウ 代表の瀧澤でした。
宜しくお願い致します。

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屋根は生活に無くてはならないものです。だからこそ安全性が高く、安心して暮らすことができる屋根をつくりたい。長年培ってきた知識・技術・経験をいかし、お客様のニーズに合った屋根づくりをご提供します。

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