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矯正治療中の虫歯リスクについて知っておきたいこと

北條智之

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テーマ:歯医者

矯正歯科治療は、12~36ヶ月をかけて歯並びを改善するものですが、治療中は虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。これは、矯正装置の構造や性質によって、歯の清掃が難しくなるためです。



矯正装置は虫歯のリスクを高める

歯列矯正で使用されるブラケットやワイヤーは、食べかすや虫歯の原因となる細菌が溜まりやすい構造をしています。これらの細菌は糖分を酸に変え、歯の表面を徐々に溶かしていきます。また、歯垢(プラーク)も溜まりやすくなり、歯周病の原因にもなります。
一方で、透明なマウスピース型矯正装置(透明アライナー)は、使用者が正しく着脱すれば、虫歯や歯周病のリスクは比較的低く抑えられます。ただし、食べかすが歯に残ったままアライナーを装着してしまうと、唾液による洗浄作用が妨げられ、酸によるダメージを受けやすくなってしまいます。

矯正器具を使用している方が虫歯リスクを下げるには

特に固定式のワイヤー矯正(ブレース)では、以下のような対策を取り入れることで虫歯のリスクを軽減できます。

  • 毎食後に丁寧に歯を磨き、フロスや歯間ブラシを使ってワイヤーやブラケットの周囲の汚れを取り除く
  • トウモロコシやリンゴなど、器具に詰まりやすい・くっつきやすい食べ物は避ける
  • 金属部分を傷めにくい、処方レベルのフッ素入り歯磨き粉を使う
  • 通常の歯ブラシが届かない部分は、ウォーターフロッサー(ジェット水流)で洗浄する
  • キャラメルなどの粘着性の高い甘い食べ物の摂取は控える。
  • 定期的に歯科医院でプロによる予防処置を受ける

透明アライナー使用中のむし歯対策

透明アライナーは取り外し可能なため、食事や歯磨きがしやすいのが特徴です。以下のポイントを守ることで、虫歯リスクをさらに抑えることができます。

  • 毎食後にしっかり歯を磨き、フロスで歯間の汚れも取り除いてからアライナーを装着する
  • 口腔内の細菌を減らすために、マウスウォッシュを併用する
  • 歯のエナメル質を強化するために、フッ素塗布を受ける
  • アライナー装着中は、水以外の飲み物は控える(ジュースやお茶もNG)

矯正治療を成功させるためには、日々の口腔ケアがとても重要です。虫歯や歯周病のリスクを理解し、適切な予防策を取ることで、安心して治療を続けることができます。

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北條智之
専門家

北條智之(歯科医師)

北上インプラントデンタルオフィス

インプラント歯科学の権威、ウルリッヒ・ヨース博士の治療法を専門的に学んだ知識と3DCTなど先進設備で、グローバル・スタンダードな治療を心掛けています。

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