健康は食事から
20代の終わりに差し掛かった頃、極度の肥満を解消すべく筋トレに精を出していました。そのころはほぼ毎日ジムや公園で筋トレをしていました。今はその熱意も覚めてしまい、2~3日に一度室内で簡単に腕立て伏せをする程度です。
瘦せもしないし体形が変化することもなかったためモチベーションも高くなく、正しい動作を学ぶ気持ちにも欠けていました。それでも、「とりあえず毎日やろう」とそれだけを考えて続けていました。結果としては、いくつかのリバウンドを経験しつつ、ピーク時の体重よりは減ったので良かったなと感じています。何の話かというと、適切な運動方法や食事などの知識はあったほうがいいに決まっていますが、それを意識しすぎて行動を起こせない方がもったいないと思うのです。私自身、体形もあまり変わっていないし、なんなら今も肥満です。その状態にあっても、腕立てふせをすることだけはダラダラと続いています。当然、それだけでは大勢に影響しないかもしれません。ただ、何もしないよりは幾分かマシなのは確かだと思います。
歯科医院でお伝えされる予防歯科も筋トレによく似ています。予防歯科といっても万能ではなく、適切な処置と知識なしには大きな効果は期待できないです。とはいえ、完璧な予防歯科やクリーニングというのも何だか堅苦しい。ハードルが高いと思うのも当然です。ましてや、歯科医院に気軽に通ってくれと言われても気軽なものでもありませんから猶更でしょう。
初めから予防歯科に取り組もうと思う人はほとんどいませんが、お口のトラブルを防げるなら防ぎたいと思っている人は多いと思います。例えば、当院では30年以上クリーニングだけで通われている患者さんが多数おります。デジタル写真で記録がすぐ呼び出せる症例に限っても20年以上の蓄積があります。どの症例もたまたま歯科処置にならなかったわけでなく、それなりの理由が見出せます。初めの一歩は、どの患者さんも小さかったはずです。筋トレで言えば、腕立て伏せ程度でしょう。だとしても、20年も続けるとやっている人とやっていない人で差が生れてきます。
当院の通院患者さんの約半数が歯科治療を目的としていません。予防歯科は目に見えて劇的な変化を与えるものではありません。そのため、当院の保有する過去の事例がヒントとなるはずです。「予防できるものなら予防してみたい」と少しでもご興味があれば、当院で過去の症例を一部ご紹介できますからご相談ください。