花壇や植物との相性もいい、ガーデニングにおけるウッドチップの使い方
ウッドチップは使用目的によって製造法が異なりますし原材料の違いもあります。今回はこの点をお話しします。
ウッドチップの製造法による違い
ウッドチップはその製造法と形状から大きく2つに分けることができます。
一つは「破砕チップ(クラッシャーチップ)」と呼ばれるもので、建築の解体材や廃棄処分になったパレットなどを破砕機にかけて製造します。
この製造法では、木材を小さく砕くことを目的にしているため、出来上るチップの形状は棒状で、細長いものや尖ったものが混じります。
主として燃料として用いるための製造法ですから、この製造法で作られたウッドチップをドッグランなどに用いるのは危険です。
もう一つは「切削チップ」と呼ばれるものです。まず、木材を切削し、それから細かく粉砕します。この製造法で作られたウッドチップは主に製紙工場で使われてきました。破砕式に比べ木材の繊維を潰すことがないため、紙の原料に適したウッドチップになるからです。
ドッグランなどに用いるウッドチップのほとんどは、この切削方式で製造されたものです。
原材料について
ウッドチップの原材料はもちろん「木材」ですが、「木材」は針葉樹、広葉樹という分け方がありますし、天然木、合成材という分け方、それから、原木、廃材という分け方もあります。
ドッグランなどにお使いになる場合、おすすめするのは、やはり、天然の木材を原料にしたものです。それも、針葉樹を原料にしたものをおすすめします。と言うのは、広葉樹は針葉樹に比べやや硬いからです。
また、天然木と合成材についてですが、天然木を原材料としたものをお選びください。
合成材とは、天然の木材を貼り合わせた建材を指します。価格の安さ、寸法の狂いが少ないなどのメリットがあるため多くの住宅に使われています。しかし、合成材は木を貼り合わせるため接着剤が使われています。そして、この接着剤はシックハウスの要因として指摘される物質を含んでいます。愛犬のために好ましいものではありません。
続いて、原木と廃材ですが、廃材というのは、不要になった木材すべてを言います。はじめに申し上げた家の建て壊しの後に出る建材も廃材ですし、廃棄処分になったパレットから出る木材も廃材です。
これらは、燃料用のウッドチップにはよくてもドッグランやガーデニングにはおすすめできません。
製造の過程によっては、廃材となる前に使われていた釘など鉄材の処理が不十分な場合があります。
当社のウッドチップは違います
私たち「伊藤建設」は木を愛する会社です。木の家が大好きで、たとえば青森ヒバであれば青森の原木販売場に行って天然木をせり落としてきます。
そして、当社で製材し、ヒバの香りのする家を建てます。私たちのウッドチップは、その製材時に出る端材を原材料にしたものです。そのため、私たちのウッドチップからはヒバの爽やかな香りが漂います。
また、スギのウッドチップも間伐材ではなく、家づくりに使えるまで育ったスギから作ったものです。スギの香りも実にいいものです。
製材時に出る端材を使っているわけですから、私たちのウッドチップの製造方法は切削方式になります。燃料用ではなく、製紙工場で使われるウッドチップの製造法と同じ方法です。
これは私たちが木を愛しており、端材とは言え、ただ燃やしたり捨てたりするのにしのびないという気持ちから始めたものなのです。
私たちがどれほど木が好きかと申しますと、あれは花見の季節です。満開の桜を見に行ったというのに、一本の木が気になってしかたがありません。ネズコ(鼠子)という木でした。ネズコは木曾五木のひとつで、ヒノキの一種です。和机、書棚、茶筒などに使われます。桜ももちろん大好きですが、そのネズコに見惚れてしまい、写真を撮って帰りました。
そんな私たちがご提供するウッドチップをお試しいただければ嬉しく思います。