ふんわり丸みがあるショートヘアを楽しむ女性を増やしたい（3/3）

自分の仕事として責任を持つため、カットからブローまで一貫して担当

　これまで数多くの女性を迎え入れてきた辻さん。繊細な技術による“丸みショート”の評判を聞きつけ、ロングヘアからイメチェンをする人も少なくないとか。
　「最初は不安気な表情だった方が、スッキリと軽やかになった自分の姿を見て、パッと表情が明るくなる瞬間が喜びであり、達成感があります」とやりがいを口にします。

　「以前、旦那さまが短い髪がお好みでなく、髪を切るのをためらっていた女性が来店されました。興味はおありだったようで、思い切ってショートにしたところ、旦那さまから『かわいい』と褒められ、一緒に外出をする機会が増えたと話していただき、うれしかったですね」

　ショートは髪を束ねることができないので、毎朝セットする時間が必要です。鏡の前でスタイリングするうち、自然とファッションやメイクも気を使うようになり、美意識が高まる効果も期待できるのだとか。

　「じっくりお客さまに向き合いたいので、カットだけをしてシャンプーとブローをスタッフに任せるのではなく、最初から最後まで担当するマンツーマンにこだわっています。一貫して携わることで仕上がりに責任を持ち、お客さまの理想を形にしていきたいと考えています」

　僧侶の師匠である義父は「何回かやっただけでは本質はわからない。とにかくやり続けること」と教えてくれます。顧客が何を求め、何を悩んでいるかを探り、望む髪型をかなえていく。そんな美容師の職を「尊い仕事」と捉え、業務に努めます。

（取材年月：2023年5月）

■辻翔平プロのプロフィールを見る

⇒レザー（かみそり）を使い丸みがあるショートカットに仕上げる