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鍵盤が重いように感じるのですが。

ピアノは湿度変化の影響を受けやすい楽器です。特に梅雨や暖房器具を使う時期に生じる水分がフェルトや木製部品を膨張させ、作業を施さないままでいると日に日に動きが渋くなってゆきます。音楽工房ピアノサロンに任せていただければ、最初に分解掃除や点検を行いますので、湿気を伴うホコリや、引っかかりの原因となるサビがなくなり、自然に機能回復するケースもあります。
 また、メーカー特有のクセなどから、『うちのピアノは重いもの。むしろこの重さがいい!』と信じ込まされてきた時期もあったようですが、実際のところ技術者の作業しだいで鍵盤の重さ・軽さは広い範囲で調整できます。ご希望があれば、お申しつけください。
その他、『グランドピアノはアップライトピアノよりタッチが重い』ともみなされていますが、専門用語で、ドロップ(戻り)と呼ばれる抵抗感がグランドピアノアクションでは狭い範囲でよりハッキリと感じ取れるという違いがあるため、そんな印象を持つ方が多いようです。『発表会やコンクールの本番でしっかり弾けるように』という希望から、重めのタッチに調整しても、感覚が全く違うため、効果は期待できません。「自分以外誰も使っていない・・・」と恥ずかしがらずに、椅子の高さ調整や足乗せ台(アシスト)・補助ペダルなどを活用し、普段の練習で弾いてきたのと同じ正しい姿勢で、しっかりと落ち着いて弾けるようにすることが大切です。

ピアノ修理事例:ジャズを演奏されることの多い、あるお客さまのピアノはもともと鍵盤が基準より随分と重く(丁度良いと言われる重さは、右足のペダルを踏んだ状態で、だいたい10円玉5個分を1つの白鍵に乗せると鍵盤が沈み始め、ゆっくり10mmまで沈むというのが基準です。)手に負担がかかるということで、修理を施すことになりました。アクション内部の作業だけでは、十分軽くすることができなかったので、鍵盤に穴をあけ重りを入れて鍵盤のバランス自体を変えることにより、軽くしました。

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徳田裕一
専門家

徳田裕一(ピアノ調律師)

音楽工房ピアノサロン

ピアノ調律歴20年以上 調律したピアノ1万台以上。長年の経験で得たノウハウで、良い音・弾き心地にするだけでなく、長く使うことに重きを置いた調律を行う。アンティークピアノの修復技術にも定評がある。

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