いざという時に慌てない!企業SNS炎上時の対応 〜初動から再発防止まで〜
前回は、「KPI設定の手順」をご紹介しました。
※前回コラムはこちらからご覧いただけます
しかし、いざ設定を試みると直面するのは「具体的な数値をどう決めればよいか」という課題です。
そこで今回は、実践的なKPI数値の設定方法を4つご紹介します。
- 自社の過去データを見る
- 競合と比較する
- 目標から逆算する
- テストしながら決める
1. 自社の過去データを見る
最も基本的な方法です。
直近3~6か月分のデータを分析し、現実的な成長目標を導き出します。
たとえば、直近3か月の平均エンゲージメント率が2%だった場合、次の3か月は「2.5%」といった具合に設定するとよいでしょう。
下記のポイントにも着目しましょう。
- 平日/休日、時間帯別の傾向
- 季節要因(繁忙期・閑散期)による変動
- 前年同月比での成長率
特別キャンペーンや、バズった投稿による数値の上昇は「異常値」ととらえ、あくまでも参考値として扱います。
2. 競合と比較する
業界水準を把握し、達成可能な目標値を設定する方法です。
比較対象として、商材やターゲット層が近いアカウントを2~3個選定します。
規模感が近すぎても遠すぎても参考になりにくいため、フォロワー数が自社の2~5倍程度のアカウントを目安にしましょう。
投稿あたりの平均いいね数やエンゲージメント率、投稿頻度などを分析し、自社の目標値設定に活かします。
3. 目標から逆算する
KGIを達成するために、必要な数値を段階的に設定します。
たとえば、SNS経由で月間10件の資料請求を目指す場合、まずはサイト訪問者の資料請求率(コンバージョン率)から計算します。
仮に平均2%なら、必要な訪問者数は500人となります。
次に、SNS投稿からのリンククリック率を考慮します。
平均1%なら、必要なリーチ数は5万人というように、具体的な数値に落とし込んでいきます。
あくまでも現実的な数値設定を意識し、実績データを基に定期的な見直しを行いましょう。
4. テストしながら決める
運用を進めながら、自社にとって最適な数値を見出す方法です。
まずは現状の実績から控えめな目標値を設定します。実績が無い場合は業界平均のデータを参考にすると良いでしょう。
たとえば、エンゲージメント率が平均1%なら、まずはそれを暫定目標に設定し、その上で投稿内容や時間帯を変えてA/Bテストを実施します。
テスト結果を基に成功パターンを発見し、新たな目標値を設定します。
テスト結果の例:
画像のスタイル変更で反応率が1.8%に向上
夜間の投稿で2%を達成
↓
新たな目標の例:
エンゲージメント率2%
目標値は固定せず、テスト結果や市場環境の変化に応じて柔軟に調整していきましょう。
さて、ここまでKPI設定の手順をご紹介しました。
下記記事では、さらに「KPI管理の失敗を防ぐポイント」を解説しています。
SNS運用のKPI管理で失敗しないためのポイント
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