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ニーズが高まるドローンの操縦資格の取得に向け、丁寧にサポート

実用化が進むドローンの操縦者を養成するプロ

河田年弘

河田年弘 かわだとしひろ
河田年弘 かわだとしひろ

#chapter1

座学はネット配信で好きなときに受講、実技は自社所有の屋内施設で練習

 遠隔操作で空中を自由に飛ぶ無人航空機・ドローン。近年は趣味の領域にとどまらず、離島などへの物資輸送、高所の点検やメンテナンス、上空からの肥料散布、警備、捜索、災害救助など、多様な場面で実用化が進んでいます。

 ニーズの高まりを受け、操縦テクニックの習得をサポートするのは「エミュ」代表の河田年弘さん。兵庫県明石市で「エミュドローンアカデミー」を運営しています。

 「機器の性能は年々向上していますが、正しい知識を持たないまま操縦すると墜落し、物を壊したり、人にけがを負わせたりする可能性があります。またヘリコプターなど他の飛行機を巻き込んだ大事故にもつながりかねません。資格は必須ではありませんが、飛行申請の一部手続きが簡略化される上、信頼性も上がることから取得をお勧めします」

 河田さんのもとでは、民間・国家それぞれの資格に対応したコースを用意。初心者から経験者まで幅広く門戸を開いています。
 「座学はインターネット配信で、好きな時に視聴可能。2日間の日程で行う実技は、JR神戸線の大久保駅近くにある自社所有の屋内施設で練習します。天候や他社都合に左右されずに予約が取りやすく、京阪神エリアからも通いやすい立地が強みです」

 スクールはアットホームな雰囲気で、資格取得後もスタッフが随時アドバイス。テスト飛行のために元受講生たちが施設を訪れることもあるとか。
 「卒業後も自分が空撮した写真を見せに来てくれたり、中には『用事はないけれど』と、お土産を持って立ち寄ってくれたりする方もいるんですよ」と笑います。

#chapter2

中高年や学生、公務員などさまざまな層が受講し、無料体験会も好評

 「前向きに学べるように、カリキュラムは堅苦しくならないよう心掛けながら、ドローンの運航に重要なノウハウをくまなく押さえるようにしています」と河田さん。

 オンラインによる座学では、バッテリーの取り扱いや、天気図の読み方、強風など気象条件ごとの留意点のほか、航空法や電波法などの関連法令について講義。天候や時間帯、人の往来などリスク源の察知、空撮の際に他人のプライバシーに配慮することなど、スムーズな航行に必要なあらゆる事項を教えています。

 実技は原則マンツーマンでレクチャー。飛行前の点検やプロポ(コントローラー)の使い方を説明し、操縦技術を反復練習します。

 「受講生の体力、スキルに応じた指導で、食事やお茶の時間も挟んでコミュニケーションを取りながら進めています。退職後にドローンを利用した事業を展開したいと考える中高年の方や、就職や起業を見据えてライセンスを取る学生さんなど、目的はさまざま。公共工事の進捗確認で使うから、という公務員の方もいらっしゃいますよ」

 講座を受ける前は不安を感じていた人たちからも、修了後は「楽しく取り組めた」「丁寧なレッスンで自信が付いた」との声が寄せられているそうです。

 「どんな様子か知りたいという方は、ぜひ無料体験会にお越しください。施設に空きがあれば随時開催しており、実機を操作していただくこともできます。ほとんどの参加者がすぐにコースに申し込まれるなど、好評を博しています」

河田年弘 かわだとしひろ

#chapter3

写真館の経営からドローンスクールに参入し、災害救助などで地域貢献を目指す

 水中ドローンのコースも開設し、習学内容の拡充に力を入れる河田さん。本業は「フォトスタジオエミュ」の経営者で、神戸市をはじめ、加古川市、阪神間などに店舗を持っています。
 「大学時代に見たフランス映画がきっかけでカメラに心をひかれました。印刷会社に就職して営業マンとして働いていましたが、おじが営む写真館に誘いを受けて働くことになりました」

 写真館経営に関するコンサルティングも手掛け、多方面で活動する中、2020年頃からドローンに興味を持ち始めたと言います。
 「過疎地などで荷物を配達しているのをテレビで見て、これは普及すると確信しました。ちょうどドローンの国家資格創設が検討されている頃で、好機と感じましたね」

 M&Aによるドローンスクールの買収や、大手フランチャイズへの参画も考えましたが「それでは面白くない」と、自前での立ち上げを選択。国の基準にかなうインストラクターの養成や、スクールの認可に伴う行政とのやり取りなどに苦心をしながらも準備を進め、2023年8月にアカデミーを立ち上げました。

 活用が進むドローンですが、「屋根に落ちないか、空撮で部屋の中が撮られないか、などの懸念を持っている方はまだ多い」と話します。

 「今後は操縦者の養成に加え、警察・消防と連携した災害救助や捜索、水中調査など、地域の人のお役に立つ仕事にも携わることができればと思います。ゆくゆくは国産機の開発にも参画し、たくさんのドローンが空を飛ぶ将来を描いていきたいですね」

(取材年月:2023年10月)

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専門家プロフィール

河田年弘

実用化が進むドローンの操縦者を養成するプロ

河田年弘プロ

ドローンスクール運営

株式会社エミュ

国家資格、民間資格、それぞれの取得に向けたコースを用意し、初心者から経験者まで幅広く対応。自社所有の屋内練習施設、オンデマンドの座学など、施設やカリキュラムも充実しています。

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